アメリカ出身の伝説的ロックバンド Aerosmith(エアロスミス)のフロントマン/ボーカルを務める、今年75歳を迎える Steven Tyler(スティーブン・タイラー)が、未成年者への性的暴行、人工妊娠中絶の強要で告発されたと Rolling Stone 誌が伝えている。


Rolling Stone 誌が12月22日に入手した裁判資料にて、原告である Julia Holcomb(ジュリア・ホルコム)は、1973年、原告がちょうど16歳になった直後に、 Steven Tyler(当時25歳)と性的関係を持ち始めたとのことだ。

訴状では、Steven Tyler の実名は上げていないものの、原告である Julia Holcomb は、当時住んでいたポートランドで開催された Aerosmith のコンサートにてその「ミュージシャン」と出会ったと主張。そしてコンサートのあと「ミュージシャン」は Julia Holcomb を彼のホテルの部屋に連れていったとのことだ。

Julia Holcomb によると、彼女は自身の年齢(16歳)と自身の家庭環境が良くないことなどを、性的関係を持つ前に Steven Tyler に伝えたとしている。翌朝、Steven Tyler はタクシーを呼び Julia Holcomb を帰宅させたという。

▼ Steven Tyler​ 1975年

また、Aerosmith がシアトルで開催したコンサートにも Julia Holcomb を飛行機で呼び寄せ、そこでもまた性的行為を行なったとのことだ。翌朝、Steven Tyler は飛行機を手配し、ポートランドまで帰宅させたそうだ。

また、Julia Holcomb の家庭環境から、1974年、Steven Tyler は彼女の母親を説得し、彼女の面倒を見ること、また学校へ入学させることなどを説得し、法定後見人になることを認めさせたとしている。だが、実際は「これらの約束は果たされず、代わりに一緒に(ツアーのため)旅行へ帯同し、暴力、アルコール、ドラッグなど与えられた」と主張。

▼ Steven Tyler​ / Facebook

1975年、Julia Holcomb は17歳になり、Steven Tyler の息子を妊娠したと主張。だが、Steven Tyler は中絶するように強要。Steven Tyler はもし中絶しないのであれば、彼女への支援をやめると脅したとのことだ。

中絶後、Julia Holcomb は Steven Tyler の元を去りポートランドへ戻った。そして、カトリック教徒として新しい生活を始めたとのことだ。

一方、Steven Tyler は、2011年に回顧録を出版しているが、そこには以下のような内容が記されている。

僕は10代の花嫁を迎える寸前だった。(彼女の)両親は僕を好きになり、彼女の親権を持てる書類にサインをしてくれたので、もし僕が州外を出たとしても逮捕されることはない。だから僕は彼女と一緒にツアーを回ったんだ。

だが、Julia Holcomb は、訴状にて「この本の出版によって「不本意な中傷」を受けた、この本は「ロマンティックで愛情深い関係性」があるというような嘘の絵を描いている」と主張。

12月31日現在、Steven Tyler はこの件に関してコメントなどは発表していない。