「グラビアのことを知るにつれて、どんどん嫌になってしまった」
──日本ではグラビアアイドルとして一世を風靡されていましたが、グラビアをあえて選ばないのには何か理由や、ターニングポイントのようなものがあったんですか?
「私、18歳のときにグラビアデビューをしたんですけど、グラビアというものが何かを知らずに始めたんです。モデルになりたいなとなんとなく思っていて、スカウトされた事務所に水原希子さんがいたので入ってみたものの、瞬く間にグラビアのお仕事が増えていって、途中から露出が多いことに気づき始めて。撮影やいろいろな人たちと話すことはすごく楽しかったんですけど、SNSのコメントで自分がどう見られているのかを知って嫌になっちゃったんですよね。
これが大体20歳ぐらいかな。それでグラビア以外に何かを持ちたいという気持ちはあったけど、当時は演技に興味がないし、何をやりたいのかも分かっていなくて」
──年齢的にも、模索する時期ですよね。そこからどう動かれたんですか?
「じゃあ稼げば良いんだと思って、芸能以外でファッション系のお仕事をしたりもしたんですが、やっぱり自分が表に出たいという気持ちに気づいたんです。でも、グラビアのお仕事はもうやりたくない。“じゃあ、何がやりたいの?”って自問自答していました。
そのあたりから中国の方とお話しする機会が多くなってきて、違う文化のことをいろいろ聞いていたら、すごくワクワクしたんですよね。それで、中国在住の知り合いやお友達が徐々に増えていき、“私も行きたい!”って思って。最初は事務所に入っているしなかなか動けなかったんですけど、“行きたいって言っているだけで行かないじゃん”っていうのがずっと心に残っているのが嫌で、ちゃんと行動に移そうと思ったんです」
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シンガポールで得た価値観の変化