野口五郎の主演映画「季節風」で見る「アイドル歌手」という存在

「季節風」(衛星劇場)
「季節風」(衛星劇場)

「アイドル」や「歌手」という言葉は現在でも使われているのに、「アイドル歌手」という言葉が使われなくなったのはなぜだろうか? (少々暴論ではあるが)それはひとえに「アイドル歌手」と呼ばれるに値する人物が出て来なくなったからだ。芸能界で「アイドル」は「アイドル」、「歌手」は「歌手」といったかたちで、それとなくすみ分けができてきたという背景もあるだろうが、それを差し引いてもやはり昭和の「アイドル歌手」と呼ばれていた人たちは、その言葉にふさわしい輝きと現実離れした多くの才能を有していたと思う。その「アイドル歌手」たる所以を感じられるのが、映画「季節風」(1977年)の野口五郎だ。

野口は1971年に「博多みれん」で演歌歌手としてデビュー後、2曲目の「青いリンゴ」からポップス歌手に転向して一躍有名になる。若い女性ファンの人気を獲得し、同時期に人気を博していた郷ひろみ、西城秀樹と共に「新御三家」と称される。1972年には「第23回NHK紅白歌合戦」に当時として最年少で出場を果たし、1975年には「私鉄沿線」で第8回日本有線大賞・グランプリ、第17回日本レコード大賞・歌唱賞、第6回日本歌謡大賞・放送音楽賞など、多くの音楽賞を受賞。一方で、バラエティー番組「カックラキン大放送!!」(1975~1986年、日本テレビ系)にレギュラー出演し、幅広い世代からの人気を得る。

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放送情報

季節風
放送日時:6月3日(土)8:45~ほか
放送チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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