宇良が“奇跡の新三役”「自分はなれないと思っていた」…幕内経験者の序二段転落からの新三役は史上初

スポーツ報知
宇良

 日本相撲協会は25日、来年初場所(1月14日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表し、宇良(木瀬)が新小結に昇進した。同日、国技館で会見した宇良は「うれしいです、それだけです。自分はなれないと思っていたので、目指したことがない場所。自分でも不思議な気持ちですね」と心境を語った。

 奇跡の新三役だ。幕内経験者が序二段に転落後、新三役となるのは史上初。17年春場所に新入幕。だが、右膝負傷による2度の長期休場で一時は西序二段106枚目まで転落。不屈の精神ではい上がり、悲願の新三役の座を射止めた。「引退も考えた。ケガをする前の自分を越えられ、諦めずにやってよかったなと、今になって思います」と感慨深げだった。

 家族からは早朝にメールでお祝いのメッセージをもらったといい、「一番に連絡をくれましたね。昇進できたことは親孝行できたかなと思います」とうなずいた。

 初土俵から所要52場所での昇進は、学生相撲出身としては2位のスロー記録、31歳6か月での新三役は平成以降5位の高齢昇進となった。関学大からは初の新三役ともなった。新三役で迎える初場所に向けては、「ケガなく15日間を取り切ることと、お客さんが自分の相撲を見て元気をもらったと言ってもらえるような相撲を取るのが目標です」と意気込んだ。

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