川内優輝、トレンド入りの“大逃げ”で見せ場「漫画の主人公になったような気分で引っ張った」

スポーツ報知
4位でゴールした川内優輝(カメラ・小林 泰斗)

◆パリ五輪マラソン代表選考会 マラソングランドチャンピオンシップ(15日、東京・国立競技場発着=42・195キロ)

 男子で、2017年ロンドン五輪代表の川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)が4位に入った。序盤からの“大逃げ”で見せ場を作り、パリ五輪切符に肉薄する力走で、X(旧ツイッター)のトレンド入り。「漫画の主人公になったような気分で先頭を引っ張った。今日は悔いがない」と晴れやかな表情だった。

 序盤から力強いピッチで単独走。15キロでは44分44秒(速報値)で通過し、日本記録(2時間4分56秒)とほぼ同じペースを刻んだ。一時は2位集団に300メートルの差をつける場面もあった。「30キロで追いつかれなくて、ビックリした。これはワンチャン(五輪切符)あるかな?と思った」。

 終盤の上り坂を前にした34キロ付近で集団に吸収されたが、そこから粘った。小山直城のスパートにはついていけなかったが、大迫傑らとの2位集団を形成。40キロ以降は、大迫と3位を巡って激しく競り合った。「表彰台が好きなので。大迫選手にも勝ちたかったんですけどね。(五輪への)思いの差が出たかな」と苦笑いした。

 36歳。五輪や世界陸上の代表争いとは一歩距離を置いているが、今回が130回目のフルマラソン。誰よりも豊富な経験で、日本男子マラソン界のトップクラスにいるという実力は証明した。「限界を感じるまではやりたい。日本で4番なので。年齢はただの数字だと思って頑張りたい」と饒舌だった。

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