「松山ケンイチは天才的に芝居がうまい 対抗できるのは長澤まさみだけ」…映画「ロストケア」前田哲監督が絶賛

スポーツ報知
介護士の斯波宗典を演じる松山ケンイチ

 映画「ロストケア」(24日公開)のメガホンをとった前田哲監督がこのほど、スポーツ報知のインタビューに応じ、松山ケンイチ(38)と長澤まさみ(35)による迫真の演技バトルを絶賛した。

 介護士でありながら「救い」として42人を殺害した斯波(松山)と、検事の大友(長澤)の攻防を描く。キャスティングについて前田監督は「松山さんは天才的に芝居がうまい。この世代でずば抜けている。それに対抗できるのは誰かと考えると、長澤さんしかいない」。取り調べで意見をぶつけ合うシーンが見どころで「全身全霊の芝居にスタッフは全員、震えていました。お客さんの心に届くと信じています」と胸を張る。

 身近にありながら見過ごされている介護がテーマ。斯波は42人を殺した殺人鬼ではなく、介護の大変さを痛感して「つらい思いをしている人を減らしたい」と使命感を持った青年として描く。「普通の人が一歩、道を踏み外すと、斯波のようになってしまうかもしれない。人ごとではない」。映画を通じて、介護や家族のあり方について問題提起する。

 重いテーマを軽やかに描くことに定評のある前田監督は、2021年に「そして、バトンは渡された」(永野芽郁主演)、「老後の資金がありません!」(天海祐希主演)で報知映画賞監督賞を受賞。今年6月には「水は海に向かって流れる」(広瀬すず主演)、「大名倒産」(神木隆之介主演)の公開を控えている。(有野 博幸)

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