北島三郎「引き際」27年続いたレギュラー番組終了…所属全4人も事務所卒業

最後の収録に参加した(左から)和田青児、松原のぶえ、山本譲二、北島三郎、原田悠里、北山たけし、山口ひろみ、大江裕
最後の収録に参加した(左から)和田青児、松原のぶえ、山本譲二、北島三郎、原田悠里、北山たけし、山口ひろみ、大江裕

 歌手の北島三郎(86)がMCを務め、1996年から続くBSテレ東の音楽番組「サブちゃんと歌仲間」(土曜・前5時半)が3月で終了することが14日、分かった。若手に露出のチャンスを与え、新曲やトークを紹介する番組で、北島が出演する唯一のレギュラー番組だった。

 このほど、都内のスタジオで最後となる1377回目の収録を終えたサブちゃんは「ちょっと寂しいけど、引き際は大切にしないと。還暦で始めた番組。27年たったけど俺の年は…忘れちゃったなあ」と笑い飛ばした。

 事務所関係者によると、昨年デビュー60周年を迎えたこともあり終了を決意。レギュラー番組だと、収録日と体調のいい日が重ならないこともある。同番組からは純烈や三山ひろし(42)ら紅白歌手も多く輩出。北島も「みんなファミリーだと思っている。でも俺が壁になっちゃいけないしな」と説明した。

 今春のタイミングで事務所「北島音楽事務所」に所属する歌手・原田悠里(68)、山口ひろみ(47)、北山たけし(48)、大江裕(33)の4人も事務所を卒業することを明らかにした。「一緒にこの道を歩いてきて、いつの日か旅立っていってもらいたい。潮の流れも、風もいい時に船出してくれればうれしい」と送り出す。

 寂しさはない。「うれしいよ。やっぱりどこかで、後ろのずっと見えない所でいい風を吹けるようにしてあげたい」と親心を見せる。4人の所属先は現在調整中だ。

 事務所は解散せず、唯一の所属タレントとなる北島の新曲が年内にリリース予定。関係者によるとコンサートのゲスト出演のオファーも来ているという。ペンネーム「原譲二」としての作曲活動にも励み、競走馬の管理も行う。まだまだ前線に立つ。この日も報道陣の質問にしゃきしゃきと反応し、写真撮影は勢いよく親指を突き上げた。

(浦本 将樹)

 北島音楽事務所は、北島が前事務所から独立し1972年に設立。第1号タレントは大橋純子(72)だった。78年の「たそがれマイ・ラブ」でブレイクし、79年には「ビューティフル・ミー」で紅白歌合戦に出場した。「もんた&ブラザーズ」もんたよしのり(72)も80年に「ダンシング・オールナイト」が大ヒット。北島とともに紅白の舞台に立った。

 その後も山本譲二(73)、和田青児(53)、小金沢昇司(64)、松原のぶえ(61)らを輩出。独立後も、北島の公演後は弟子たちが勢ぞろいするなど絆の強さで知られる。

 現在、所属最年長の原田は「本当に感謝という言葉しかございません。41年も先生のそばで守っていただき、何も考えず甘えてまいりました」と感謝する。北島の次女と結婚した北山も「北島ファミリーの一員として過ごしてきた時間は、自分にとって一生の宝物です。ファミリー一同とともに北島演歌の心を紡いでいきたいと思います」と意気込んだ。

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