井岡一翔が臨む2度目のチャンピオン対決 日本国内の団体王座統一戦の歩み

スポーツ報知
井岡一翔

 プロボクシングWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(志成)が31日、東京・大田区総合体育館で、WBA同級王者ジョシュア・フランコ(米国)と王座統一戦に臨む。試合開始のゴングは午後5時過ぎを予定。井岡にとって、他団体王者と戦う統一戦はミニマム級王者時代以来11年ぶり、2度目。日本人世界チャンピオンの他団体王者との統一戦の歴史を振り返った。

 日本ボクシングコミッション(JBC)が認定する世界王座統括団体はWBA、WBC、IBF、WBOで、「メジャー4団体」と呼ばれている。同じ団体内の同一階級の正規王者と暫定王者による対戦も「統一戦」と呼ばれるが、本来は他団体の王者同士がそれぞれのベルトを掛け合って対戦するのが統一戦だった。

 王者対決の先駆けとなったのが、1984年にWBA世界スーパーフライ級王者・渡辺二郎とWBC王者のパヤオ(タイ)との一戦だった。しかし、WBAはWBCとのルールなどの相違を理由に統一戦を認めず、渡辺がリングに入った段階で王座をはく奪。渡辺は判定勝ちしたため、幻の統一王者となった。

 2010年4月には、WBC世界バンタム級王者の長谷川穂積がWBC王者モンティエル(メキシコ)と対戦。当時、JBCがWBOを認定していなかったため、WBOのベルトは掛けられず、モンティエルは挑戦者として扱われ、「事実上の統一戦」と呼ばれた。試合はモンティエルが4回TKO勝ちし、2冠を保持することになった。

 国内初の団体王座戦となったのが、井岡一翔と八重樫東が拳を交わした2012年6月の世界ミニマム級王座統一戦。WBC王者の井岡がWBA王者の八重樫に激しい攻防の末、判定勝ちを収め、統一王者となった。

 2013年にJBCがIBFとWBOの加入を認めたことを契機に王者対決が盛んになり、井岡―八重樫戦以降は亀田大毅、高山勝成、田口良一、井上尚弥、村田諒太、寺地拳四朗、京口紘人の7選手による8試合の王座統一戦が行われた。

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