女子アイスホッケー「スマイルジャパン」3度目の正直スウェーデン撃破!日本勢最高のスタート

スポーツ報知
1ピリオド、小池(中央)の先制ゴールが決まり、喜ぶ日本チームの選手たち(カメラ・矢口 亨)

◆北京冬季五輪 ▽アイスホッケー女子 日本3―1スウェーデン(3日・五カ松体育センター)

 女子代表「スマイルジャパン」が、日本選手団の初陣を勝利で飾る“スマイル発進”を決めた。1次リーグ(L)B組で世界ランク6位の日本は同9位のスウェーデンに3―1で勝利。4大会目の出場で初めて初戦を白星で飾り、2大会連続で1次L初戦で負けていたスウェーデンにリベンジした。後続の日本選手団を勢いづける“初笑い”を届けた日本は、次戦は5日に同11位のデンマークと対戦する。

 ついに訪れた歓喜の瞬間に、メンバーのスマイルが氷上ではじけた。4度目の五輪にして初の白星発進。過去2度初戦でぶつかり、14年ソチ五輪は0―1、18年平昌五輪は1―2で敗れている因縁の相手を“3度目の正直”でリベンジ。3大会連続出場の守護神・藤本は「ほっとした。うれしいより安心感」とほほを緩ませ、決勝点を挙げたFW浮田は「ライバルチームにしっかり勝ち切れて良かった」と喜んだ。

 日本は第1ピリオド(P)、DF小池がゴール前で冷静に振り切りシュート。先制点を挙げ、輪になって喜んだ。第2Pに同点に追いつかれるも、第3Pには、浮田がGKとの1対1から勝ち越し弾。「根気強く打った」と勝利を呼び寄せ、終盤はベテランの米山がダメ押し。日本選手団をも勢いづけるゴールラッシュで、最高のスタートを切った。

 4年間の努力が、大一番で発揮された。18年平昌五輪後に就任した飯塚祐司監督(47)は、運動量とスピードを武器とした日本がさらに上位に進出するための強化ポイントを探っていた。「運動量だけでは6、7位くらいが限界」。そこで挙げた課題が「得点力」。スウェーデンをパワーと速さで翻弄(ほんろう)しつつ、ゴールを攻め立て、シュート数は相手の27本に対し、40本。後ろから仲間の攻撃を見守っていた藤本は「頼もしい。今後の試合もスコアしてくれると期待している」と確かな成長を感じている。

 日本のB組は5か国中、上位3チームが1次L突破となる。初出場の1998年長野五輪から挑み続け、ついに初戦の壁を撃破し、指揮官も「自信にもなるし、大きな一歩になった」と手応え。次戦の格下・デンマーク戦で勝てば、初の準々決勝も近づいてくる。この1勝がスマイルジャパンの新たな歴史の始まりになる。(小林 玲花)

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