東京五輪、過去最多10競技「男女混合」で日本メダルラッシュ期待大!

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東京五輪で実施する混合種目

 東京五輪では男女混合種目が7競技で新たに採用され、過去最多の10競技で実施される。世界選手権4連覇中の柔道混合団体、卓球の混合ダブルスなど金メダルが期待される新種目も目白押しだ。国際オリンピック委員会(IOC)がジェンダー平等を柱の一つに掲げ、女子選手の参加比率が約49%に達する見通しの今大会。混合種目が、東京五輪を象徴するシーンの一つとなるかもしれない。

 東京五輪では混合種目が一気に拡大された。柔道、卓球、競泳、陸上、射撃、アーチェリー、トライアスロンの7競技で団体やダブルスなどで初採用。リオ五輪でも実施されていたバドミントン、セーリング、テニスを含め、10競技で11種目が行われる。

 中でも金メダルへ大きな期待が懸かるのが柔道の混合団体だ。男子は73キロ以下、90キロ以下、90キロ超、女子は57キロ以下、70キロ以下、70キロ超の計6選手で構成。どちらかが4勝した時点で勝敗が決する。日本は世界選手権で初めて実施された17年大会から4連覇。14日に閉幕した直近の大会では、五輪代表が出場しない中でも3試合で1敗もしない完全優勝だった。男子日本代表の井上康生監督も「五輪に向けていい力になった試合だった」と手応えを示した。

 強さの秘けつは選手層と準備力だ。男女とも、あらゆる階級で世界トップレベルの選手がそろう日本の層の厚さは群を抜く。17年以降、チームビルディング講習などを通じて男女の一体感を高める取り組みも行ってきた。さらに国内では各カテゴリーで団体戦が盛んで、経験値も高い。フランスなどがライバルとなりそうだが、お家芸の底力を示す絶好の新種目といえる。

 卓球も競技初の金メダルが視野に入る。混合ダブルスの水谷隼(32)=木下グループ=、伊藤美誠(20)=スターツ=組は世界ランク2位。国際大会で常に上位を争ってきた。静岡・磐田市の豊田町卓球スポーツ少年団の先輩後輩。子供の頃から知る仲でコンビネーションも抜群だ。男子日本代表の倉嶋洋介監督も「美誠が変幻自在なプレーでかき回し、水谷が絶対的な安定感でバランスを取っていく。これがマッチした時は非常に強い」と期待を込める。

 アーチェリーでは男子の第一人者・古川高晴(36)=近大職=が18年ジャカルタ・アジア大会混合リカーブで優勝を経験。新種目以外では、バドミントン混合ダブルスの渡辺勇大(24)、東野有紗(24)=ともに日本ユニシス=組が19年世界選手権の銅メダリストだ。トップアスリートの男女が力を合わせて戦う混合種目が、日本のメダルラッシュを呼び込む。(林 直史)

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