三遊亭好楽の孫2人が落語デビュー 息子・王楽の芸歴20周年独演会で親子3世代競演実現

スポーツ報知
三遊亭好楽(右)の自宅兼寄席「池之端しのぶ亭」で親子3代勢ぞろい(右から)三遊亭王楽、長男・理史くん、次男・康至くん(カメラ・池内 雅彦)

 落語家・三遊亭好楽(74)の孫2人が6月7日に落語デビューすることが7日、分かった。長男・三遊亭王楽(43)が行う「芸歴20周年独演会」(6月7~13日、東京芸術劇場シアターウエスト)の初日に王楽の長男・理史(さとし)くん(8)、次男・康至(こうじ)くん(5)が初高座を勤めることが決まった。好楽もゲスト出演するため親子3代落語会が実現する。

 発端は王楽が企画した7日間8公演の「芸歴20周年独演会」。笑福亭鶴瓶、立川志の輔、立川談春、桂文枝ら豪華ゲストを日替わりで招くことを決めた。「初日はパパ(好楽)がゲストで、ちょうど長男の誕生日だったので『理史くん、落語やるか?』と聞いたら『やりたい』と…」。次男も「やりたい」と懇願し、実現した。

 小学2年の理史くんは、父親が稽古する様子を見て育ち、寝かしつけでも落語を聴いた。王楽が言う。「ネタを3回やってみせたら『僕できるかも』と言い出して。やらせたら、もうおじいちゃん(好楽)を超えたなと思いました。それでも『ダメダメ、まだ言葉を追っているだけ』とか言ってましたよ」とプロ顔負けの三遍稽古で習得。学校のお楽しみ会で落語を披露しウケる喜びに目覚めた。

 幼稚園の年長組の康至くんは、好楽が落語に出会ったきっかけの名人、3代目・三遊亭金馬の「転失気」の音源を聴いて「この人うまいな」とつぶやく“違いの分かる男”だ。

 末恐ろしい2人だが将来の夢は「戦国武将になって天下を統一したい」(理史くん)、「機関車の運転手」(康至くん)とあどけない。それでも「じいじの落語は聴いたことない」と理史くんは手厳しく指摘する場面も。好楽は「おじいちゃんは家で稽古しないからね」と目尻を下げて喜んでいる。

 「20周年記念独演会」で王楽は2席口演。そのうち1席は談春出演回に「包丁」、鶴瓶出演回に「らくだ」をネタ出しし、ゲストが得意とするネタで勝負する。「ゲストはお世話になった人。けんかを売っているようなものだけど、『お陰でここまで来ました』と言うため、何より自分にプレッシャーをかけるため」と不退転の覚悟で挑む。

 ◆三遊亭王楽 芸歴20周年記念独演会

 ※ゲストと王楽の演目

 ▼6月7日・午後6時30分 三遊亭好楽 藪入り

 ▼8日・午後6時30分 立川談春 包丁

 ▼9日・午後6時30分 笑福亭鶴瓶 らくだ

 ▼10日・午後6時30分 春風亭昇太 井戸の茶碗

 ▼11日・午後6時30分 立川志の輔 帯久

 ▼12日・午後1時30分 春風亭小朝 三枚起請

 ▼12日・午後6時 春風亭一之輔 ねずみ穴

 ▼13日・午後1時30分 桂文枝 読書の時間

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