小川直也さん、同級生・古賀稔彦さん急逝に「早すぎるよ」

スポーツ報知
小川直也さん

 1992年バルセロナ五輪柔道男子71キロ級金メダリスト・古賀稔彦さん(享年53)の訃報に、同級生の同五輪95キロ超級銀メダリストで元プロレスラーの小川直也さん(52)が24日、スポーツ報知の取材に「早すぎるよ。言葉が見つからない」と声を詰まらせた。

 世界選手権3連覇、全日本選手権7度優勝などの実績がある小川さんは、同級生の古賀さんとともに1990年代にニッポン柔道界をリードした存在だけに「亡くなったと聞いてびっくりした。今度会おうという話もしていたのに残念。言葉が見つかりません」と悔しさをにじませた。

 小川さんは先月初旬、体調がすぐれないという古賀さんに心配で電話をしたという。「30分くらい話をしたんですが、声はいつもどおりだった。病気も治るものだと…。高校時代から知っている仲だし、馬鹿話ばかり。体調の話になった時には、『お前は健康に気をつけろよ』などと気をつかってくれた。彼の体調が良くなったら、快気祝いでもやろうと話していたのに…」。2人は高3の国体で同じ東京チームになって以来、親交を深めてきた。1987年のエッセン世界選手権では同室。89年ベオグラード世界選手権では2人だけが世界王者となり、翌年の全日本選手権で戦おうと約束。その言葉どおりに、体重無差別の大会で古賀さんは重量級選手相手に勝ち上がり、決勝で両者の対決が実現した。

 「日本武道館が満杯になって…。ほとんどが古賀君の声援でアウェー状態だった。こっちは連覇がかかっていたし、お互いに負けられなかった」と小川さん。「階級は違うけど、お互いに柔道界を引っ張るライバル同士でもありました。電話では『お前もお前で頑張れよ』とお互いに励まし合ったんですが…」と古賀さんの急逝に心を痛めていた。

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