【巨人】高梨雄平の“珍トレ”を記者が体験…圧巻左腕のトレーニングは骨盤全集中

スポーツ報知
四苦八苦でメニューに挑む小林記者(右)に高梨は爆笑

 巨人の高梨雄平投手(28)が、神奈川・川崎市内の施設で自主トレを行っている。7月に楽天からトレードで加入後は15試合連続無失点を記録するなど、44試合で1勝1敗2セーブ、21ホールド、防御率1・93でリーグ優勝に貢献。圧巻の成績を残した左腕はこのオフ一体どんなトレーニングをしているのか…。巨人担当の小林圭太記者(27)が19日、独占潜入し“珍トレ”を体験した。今年1月には小林誠司捕手(31)の“鬼トレ”にも潜入した小林記者が、2度目の潜入を敢行した。

 練習場所へ行くと、笑顔の高梨さんが出迎えてくれた。1学年上で優しい先輩が「面白いことやるから、一緒にやろうよ!」と声を掛けてくれた。シャツにスラックス、革靴の記者は不安がよぎったが、強行突破することを決めた。

 44試合で防御率1・93というスーパー左腕の、この時期の練習内容がずっと気になっていた。アップを終えると高梨さんが不敵な笑みを浮かべ、こちらをちらりと見た。このオフから本格的に取り入れルーチン化しているという「ムーブメントトレーニング」が始まるようだ。

 〈1〉両手をつき前後に開脚。大学時代、男子チアリーディングチームに所属していたので、ここまでは楽勝。前に伸ばす足を曲げようとした瞬間、“高梨先生”から指摘が飛ぶ。「手の力を使っちゃってるじゃん!」。横を見ると高梨さんは、たしかに手の力を利用せずとも動きがスムーズだ。何度トライしても手が曲がってしまい、いきなりくじけそうになった。

 〈2〉後ろ足をクロスさせるトレーニングでは「骨盤を利用して」と説明を受けるも実践するのは困難だった。軽々こなしてしまう“高梨先生”の器用さに驚いた。

 〈3〉では爽やかにこなす高梨さんに対し、片足を回す際に思わず「痛てててて…」と声が漏れてしまう。

 〈4〉〈5〉は「柔軟性も必要だけど、骨盤の動きを使えば楽に動かせる」と言い、目の前で完成形を披露してくれた。一方の記者は奇妙な形になり高梨さんに笑われてしまった。

 〈6〉は片方の足に全体重を乗せて軸を作る。その後、逆足を上げると素人でも足が上げやすく感じた。股関節が柔らかくなった気がした。

 約6種類の「ムーブメントトレーニング」を終えて、気になった。これが野球の何につながるのか、と。高梨さんは力説してくれた。「投球時に足を上げる際、動きの支点が骨盤になると足が自然とついてくるから安定する。骨盤の後傾の動きを習得すれば、筋力を必要とせず動かせる」。骨盤の動きで自然に体が動かせるようになれば「自分の持つエネルギーの最大値を発揮できる」と断言した。この“珍トレ”を習得した高梨さんはどんな進化を遂げるのか。来季が楽しみでならないが、その前に明日の筋肉痛が怖くてたまらない。(小林 圭太)

 ◆この日の高梨の自主トレのタイムスケジュール

 午前9時30分~10時 ランニングなどのアップ

 午前10時~11時30分 ムーブメントトレーニング

 午前11時40分~午後0時 40メートルのシャトルラン20本

 午後0時10分~同30分 キャッチボール

 午後0時40分~1時 クールダウン、ストレッチ

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