里見浩太朗、初の個展でキャリア40年の水墨画を展示「もうドキドキですね」

スポーツ報知
長年趣味にしてきた水墨画で初の個展を開いた里見浩太朗

 俳優の里見浩太朗(82)が1日、東京・弥栄画廊銀座店で自身初となる水墨画の個展「里見浩太朗―花と小父さん―」(9日まで)をスタートさせた。

 バラ、椿、あじさいなど約15点の花の水墨画を展示。特製の和紙を使っており、そのにじみ具合、墨の濃淡の妙が味わい深い。趣味のレベルをこえている印象だが、絵との出会いは、約40年前。京都の水墨画家・田中應吉(おうき)さんに手ほどきを受けたのが始まり。

 「演じることにも役だっています。1枚仕上げるのに2、3時間。最近は何の音もしない静かな空間で集中できることはなかなかないので」と話す。「おもしろいんですよ。ユリの花を見ながら描いていると、女性のような優しい気持ちになれたり。『私をきれいに描いてね』と花からのメッセージが聞こえるようで」

 墨の加減が繊細で相当、神経を使いそう。「下書きは一切しません。一発勝負の緊張感が味わえるのも、水墨画の醍醐味のひとつでしょう」。里見と言えば「水戸黄門」だが、「撮影はロケが多いでしょ。大木に咲く小さくてかわいい梅の花が気になって携帯電話のカメラで撮り、それを描いたこともありましたよ」。人生初の個展を決意させたのは、友人の写真家・加納典明氏(76)に勧められたことが大きいという。

 個展のタイトルを「花と小父さん」としたのは、伊東きよ子が歌った同名のヒット曲(1967年)で、花がおじさんに語りかける歌詞にちなんで。「自由に楽しんで見てもらえれば。でもどんな人が見にきてどんな評価をしてくださるか、もうドキドキですね」撮影時とはまた違った緊張感を覚えるという。

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