気になる人の「気にする食卓」第82回 相田翔子

構成/編集部  写真/小林克好

HEALTHIST INTERVIEW

相田翔子(あいだ・しょうこ)

(歌手・女優)

1970年2月23日生まれ、東京都出身。1988年に女性デュオWinkとしてデビューし、翌年に「愛が止まらない 〜Turn it into love〜」で全日本有線放送大賞、「淋しい熱帯魚」で日本レコード大賞を受賞。1996年のWink活動停止以降は、映画・ドラマ・舞台をはじめ、人気バラエティ番組のレギュラーや司会など、幅広く活躍している。

健康管理の大切さを実感しつつ
楽しみながら体を動かすことが大切

鈴木早智子さんとのデュオ“Wink”として1988年にデビューし、翌年には「愛が止まらない 〜Turn it into love〜」が大ヒットして、「淋しい熱帯魚」で日本レコード大賞を受賞。活動停止後は女優やタレントとして幅広く活躍しているが、40歳を過ぎてからは、家族のためにも自分の体のことを考えて、毎年必ず人間ドックを受診している。

子どもの頃は女子プロレスラーに憧れていたという相田さんに、まず当時の思い出を語ってもらった。

とても活発な子どもで、学校から帰宅してランドセルを置いたらすぐに外へ飛び出していき、日が暮れるまで草野球やターザンごっこなどをして泥だらけになって遊んでいました。当時は、女子プロレスラーに憧れて髪をショートにし、走り込みや筋力トレーニングをして体を鍛えていました。「痩せの大食い」と母に言われるくらい食欲がすごくて、好きなおかずがあるとまだ食べ終わっていないのに「おかわりはある?」と母に聞いていました。それで中学生時代に、自分の熱い思いを手紙に書いて女子プロレスの団体へ送ったのですが、中学生は募集していないのでもう少し大きくなったら再度送ってくださいと返信をいただきました。

高校卒業後、Winkとしてデビューするも初めは苦労するが、ある時生活は一変した。

私が女子プロレスに夢中になっている頃、友達は芸能界のオーディションブームにはまっていて、私の履歴書も一緒に送っていました。それでオーディションを受けに行った際、モデル事務所の人に声を掛けられたのが芸能界入りのきっかけになりました。高校卒業後に、(鈴木)早智子とWinkを結成して歌手デビューしたのですが、デビュー曲と2曲目は売れ行きが悪く、次がダメだったら終わりにしようと出したのが「愛が止まらない 〜Turn it into love〜」でした。これが大ヒットして、キャンペーンをやっても数人のお客さんしかいなかったのに、突然黒山の人だかりになっていました。ある日突然、とよく言われますが、まさにそれを自分たちが体験するとは思っていませんでしたし、生活も一変しました。

仕事が忙しくなり、一人暮らしを始めた相田さんは健康を考えた自炊をするようになる。

それまでは実家暮らしだったのですが、仕事の移動時間を短縮するため事務所近くで一人暮らしを始めました。そこで初めて自炊をするようになり、母から「健康を考えて栄養をしっかり摂りなさい」と言われていたので、実家でよく食べていたブリの照り焼きや野菜の煮物を、見よう見まねで作るようになりました。その後、料理本や料理番組で勉強するようになり、だんだんと料理が好きになっていき、仕事が忙しくても自炊をしていました。

ある日の夕飯は、豚キムチ炒め、サラダ、シラスと大根おろし、豆腐とアオサの味噌汁。写真は家族用で白飯も入っているが相田さんは食べない。(写真提供:相田翔子)

前日の夕飯の残り物で作るスペシャルひとり飯のランチを楽しみにしている。写真は、十穀米ご飯に麻婆豆腐とふんわりスクランブルエッグをのせたスペシャル丼。(写真提供:相田翔子)

友達と一緒にやることで長続きする

2008年に結婚をし、現在は1児の母として家族の健康を考えた食事を心がけているという。

結婚後は、野菜を多めに摂れて栄養バランスの良いメニューを考えるようにしています。同時にカルシウムも摂れるように、小魚の甘露煮やたたみいわし、シラス、シシャモなどを必ず1品出します。そして私は夜、炭水化物をほとんど食べないので、夕飯で残ったおかずを翌日のランチで自分用に炊いた十穀米にのせて食べるのを楽しみにしています。おかずの味も1晩たって染み込んでいて、ひとりでゆっくりと味わいながら食べられるので至福のひとときなんです。

相田さんは、40歳から毎年自分の体をチェックするため友達と一緒に人間ドックを受診している。

年齢とともに自分の健康管理をしっかりやらなくてはと思うようになり、40歳になったときに友達と一緒に人間ドックを受診しました。それ以来、友達と毎年一緒に脳ドック、胃の内視鏡、婦人科検診などのフルコースを受診しています。受診に当たってひとりだと不安だったのですが、友達と一緒だと心強いですし、毎年忘れずに受診することができます。受診結果で骨密度が……と言われたときには、友達を誘って1時間以上ウォーキングするようになったりと、仲間がいると心強いですね。また、血圧の数値が高いときには塩分摂取量を考えて、家族より味つけを薄くして自分だけ塩分を少なめにしています。このように、自分の健康状態をしっかりと把握できるようになり、結果に対応した運動や食事を心がければ数値にもはっきりと表れるので、皆さんもぜひ受診してみてください。

最後に、相田さんから読者に向けて体を動かすためのアドバイスを伺った。

私は普段の生活を活用して、楽しみながら体を動かすにはどうすればいいかを考えて行動しています。例えば、友達と知らない街へ行き、歩いて総菜店巡りをすれば、歩数計は1万5000歩くらいになりますし、スーパーへ買い物に行くとき、たまには少し遠い場所まで足を延ばせば、1日の歩数を伸ばすことができます。あと、寝る前の歯磨きをしているときに、必ずスクワットを30回して、寝る直前には全身のストレッチもします。そうするとぐっすりと眠れて、睡眠の質も良くなっていると感じます。体を動かさなければとがむしゃらにやるのではなく、楽しむにはどうすればいいのかを第一に考えるようにしてください。

(衣装協力:ブラウスAIMER、イヤリングentiere)

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ヘルシスト 282号

2023年11月10日発行
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