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庭園でよく見かける松は1つあると和風の印象になります。お庭に植えている方や、盆栽で楽しんでいる方も多いでしょう。そんな松には花言葉があるのでしょうか。そもそも花が咲くのかも気になりますよね。
今回は松の花言葉や雄花・雌花について解説しています。
松の花言葉は「哀れみ」、「不老長寿」、「同情」です。
松は寿命が長いのが特徴でそのことから「不老長寿」となりました。
松の花言葉には悲しい神話が関係しています。
女神キュベレはアッティスという男性を気に入っていましたが、アッティスは妖精に恋をしたためキュベレは嫉妬をしました。アッティスと妖精の仲を邪魔をすると、それを知ったアッティスは悲しみのあまり自殺してしまいます。
愛する人の死にショックを受けたキュベレはアッティスを松の木に変え、涙を流しました。それを見ていたゼウスが女神キュベレのことを哀れんで松の木に常緑の力を与えたのです。
この神話が関係して松には「哀れみ」、「同情」という花言葉がつけられました。
松はマツ科・マツ属の植物でおもに北半球に存在します。種類は世界に100種類ほどあり、大きいものでは50mの樹高を持つものもあるほどです。
寿命が長いことで知られていて、最高齢のもので5000歳のものもあります。花期は4月から5月ですが、花期になるとチューリップやバラのように目立つカラフルな花が咲くわけではありません。
松はツンツンとした細長い葉があるのが特徴で、花ではなく葉や枝ぶりを鑑賞する植物であり盆栽も人気です。1つあると和風の雰囲気になります。
松という名前の由来は諸説あります。
松はとても寿命が長いことから日が持つの「持つ」が転じたという説です。松には常緑性があり、冬になっても緑色の葉をつけています。葉が緑の状態のまま雪を「待つ」ことから松となったという説もあります。
他にも松の葉が二股になっていて「股」が転じて松になったという説や、枝に葉がたくさんまつわりついていることから松となったという説もあり、複数あるためどれが正しいのかはよくわかっていません。
松は花を咲かせますが、花弁はありません。華やかな花とはとても言えないため、期待外れに感じるかもしれません。
松は裸子植物(らししょくぶつ)で花には花弁がなく、鱗片(りんぺん)が集まった状態の花を作ります。そのため、ゴツゴツとした印象があり、花ではなく果実のように見えるでしょう。
1つの花に雄しべと雌しべがあるのではなく、雄花と雌花というものを咲かせるのも松の特徴です。
雌花(めばな)とは雄しべがなく雌しべを持つ花のことです。松の雌花は赤紫色で先端につくため、雄花よりも目立ちます。この雌花は後に松ぼっくりになるのです。
雄花とは雌しべがなく雄しべのみを持つ花のことです。雌花よりも下にある茶色い豆のような見た目のものが雄花です。
松は風媒花で、風に乗って花粉を飛ばします。この雄花の花粉には浮袋のような部分があり、それを利用して風に乗せて雌花まで花粉を飛ばします。
松に花のイメージを持つ方は少ないかと思いますが、花を咲かせます。ぜひ栽培している松の花を観察してみませんか。
やがて松ぼっくりになるため、その変化をじっくり見るのもおすすめですよ。
GreenSnap編集部