住み続けられるまちづくりを

SDGs「住み続けられるまちづくり」の都市化・人口問題とは?

産業革命以降の経済成長に伴って、世界的な都市化が進行しています。
とりわけ近年は、先進国を追うようにアジアやアフリカの開発途上国を中心に急速な都市化が進んでおり、多くの人が都市部に集まると言われてています。

こうした状況のなかでは、今後、様々な問題が生じることが予想されています。したがって、SDGsの目標11が掲げる「住み続けられるまちづくり」を実現し、持続可能な社会をつくるためには何らかの対策が必要です。

以下では、SDGsの目標11「住み続けられるまちづくり」について詳しく解説していきます。

持続可能な開発目標・SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」のターゲットや現状は?

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都市化とは

1990年の時点で、人口1,000万人以上の巨大都市は10か所にすぎませんでした。2014年までに、その数は28に増え、計4億5300万人の住民が居住しています。
このような都市化に伴い様々な問題が生じます。

今後、多くの人々が都市部に集中してくることで、貧困、気候変動、医療、教育など、人類が直面するいくつかの最大の課題への解決策は、都市で見つける必要性が出てきます。

実際、住宅から公衆衛生、雇用、天然資源の消費や交通に至るまで、SDGsの達成は、現時点で取り組む都市計画に左右されるといっても過言ではありません

そのため、私たちは持続可能な行動を選択することによって、すべての市民が人間らしい生活を送ることができ、都市の生産力の一要素として環境を損なうことなく、豊かさや社会的安定を共有できるような都市の構築を選択しなければなりません。

(出典:国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所公式サイト)

都市に人口が集中することでどんな問題になる?

実際、持続可能を考慮しなかった都市化計画の結果として、世界のあらゆるところで巨大化するスラムや交通の混乱、温室効果ガスの排出、郊外の無秩序な拡大という形で姿を現すようになっています。

途上国においても、都市では現金によって食料を購入する必要がありますが、開発途上国の都市には人口に見合うだけの十分な雇用がなく、国による社会保障のしくみも十分に整っていないため、安定した現金収入を得られる人が限られています

その結果、大規模なスラム街が生まれたり、ストリートチルドレンが増加するなど、都市部での飢餓・貧困は深刻さを増しているのです。

以下では、都市化にともなってどのような問題が発生すると考えられているのかについて詳しく解説していきます。

ヒートアイランド現象

ヒートアイランド(heat island=熱の島)現象とは、ビルやアスファルトなどの熱の吸収、排気ガスやクーラーなどの人工的な熱の放出などによる気温の上昇によって都市の気温が周囲よりも高くなる現象のことをいいます。

この現象は、空調や自動車などから排出される排熱の増加、緑地の喪失、コンクリート素材などでの地面の被覆が主な原因であると言われています。

今後、都市化が進めばヒートアイランド現象の問題にも直面します。SDGsが掲げるような持続可能な都市を目指すためには、人工排熱を抑える省エネを徹底し、緑化面積を増やしたり、水辺空間や風の道を確保したりといった総合的な都市づくりが必要とされています。

(出典:気象庁公式サイト)

交通問題

人口が都市部に集中するようになれば、様々な人がそこで生活するようになります。
そこには、脆弱な立場にある人々、女性、子ども、障がい者、および高齢者なども住むようになります。

そうした状況のなかでは、必ずしも車を運転できるとは限りませんし、公共交通機関でさえも利用するのが難しいという人もいるかも知れません。
したがって、公共交通機関の拡大などを通じた交通の安全性改善により、すべての人々に、安全かつ安価で容易に利用できる、持続可能な輸送システムへのアクセスを提供できるように、状況を改善していく必要があります。

(出典:国土交通省 公式サイト)

廃棄物問題

都市への人口の集中は経済の成長をもたらす一方で、廃棄物や下水の排出量増加によるごみ問題、大気汚染や水質汚濁や土壌汚染などの環境汚染問題、人口密集による混雑や居住環境の悪化などの否定的な問題を発生させます。

こうした課題への対応には、都市環境の容量と負荷に応じた環境管理的な対応、すなわち、廃棄物管理、下水処理、公害・環境汚染防止が必要です。

都市問題としての廃棄物問題の解決のためには、都市における廃棄物発生の状況に応じた廃棄物の収集運搬の徹底による都市公衆衛生の確保及び最終処分の実施が必要であり、そのための廃棄物処理費用の適正な負担、必要資金(投資)の確保、都市インフラの整備が求められます。

大気汚染

大気汚染と廃棄物の問題は世界中の都市で深刻化しています。
2014年にWHO(世界保健機関)が発表した報告書では、都市部の78%(72カ国の851都市を対象とした調査)は、粒子状物質の大気汚染レベルがWHOの空気質ガイドラインを超えていることを示しています。
これは深刻な健康リスクであって、現在は見過ごされている問題です。

(出典:世界保健機構(WHO)発表資料「 Ambient Air Pollution database Update 2014」)

スラム

都市に人口が増えると、スラムが出現するようになります。2000年から2014年にかけて、世界の都市人口にスラム住民が占める割合は、28.4%から22.8%に減少しました。しかしながら、スラム住民の絶対数は8億700人から8億3,000万人へと増加しています。
そのため、SDGsの目標を達成するためには、スラムを無くす努力が続けられなければなりません。

(出典:国際連合広報センター 公式サイト)

都市化による問題への対策

先述した都市化に伴う様々な問題は、将来高い可能性で発生するものと考えなければなりません。したがって、これらの問題には今からきちんと対応しておく必要があります。

以下では、都市化問題を解決するために大切な取り組みについて説明していきます。

農村に住む人々の自立

人々が都市へ流入する理由は、農村には農業以外に収入を得られる産業がないことが大きな要因です。
産業がなければ働き口もないために安定した賃金を得ることができず、生活自体がままならなくなります

結果として、農村の人々はみな都市部へと出てくるようになります。したがって、都市化の問題を解決するためには、農村の人々が自立して生活できるようにするような取り組みが必要となります。

そのために必要な支援

農村の人々の自立を促すためには、農村に住む人々の生活を安定させるための支援が必要です。たとえば、小規模な農家であると、都市部の企業によって生産物を買い叩かれてしまうということが少なくありません。

そうした状況を改善するために、一戸は小規模な農家でも、組合を作って農作物などの管理を共同で行うことによって、出荷を安定させ、団体で都市部の企業と交渉できるようにすれば、生産物が買い叩かれることもなくなります。

また、組合で種子やお金を共同で管理することによって、資金の流動性が高まるようになります。こうした取り組みができるように支援をすることで、農村の自立を促していくことが大切です。

インフラの整備

また、都市部と比較すると、農村部においてはインフラが整っていません。かつては整っていた地域であっても、老朽化によってインフラが十分でないというところはたくさんあります。

インフラが十分でない地域では、文化的な生活を送ることが困難となります。したがって、都市部だけではなく、農村地へのインフラ整備も進めていく必要があります。

都市化による深刻な問題、私たちにできることを考えよう

都市化は、地球環境の持続性に対して負のインパクトを与える側面があるという認識を持つ必要があります。
確かに都市化によって、私たちは豊かになりました。しかし、豊かになった一方で、都市化という新しい問題を引き起こしているのも事実です。

都市化によって生じている様々な問題を解決するためには、今までの都市開発の方法を改め、新しい考え方をもって持続可能な社会を実現していく必要があります。

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