日本が国勢調査に苦戦する一方、フィンランドでは調査すらしない理由

家族観がこんなにも違う…!
岩竹 美加子 プロフィール

国勢調査で得られた情報の行方

国勢調査で得られた情報は、何に使われるのだろうか。

総務省統計局は、「少子高齢化の将来予測」「防災対策,福祉対策」「国や地方公共団体の様々な計画の策定や施策の立案・実施を的確に行う」などをあげている。

しかし、こうした情報は3世代同居世帯を想定した調査でなければ得られないのだろうか。

総務省統計局は虚偽のない正確な回答を求めている。そうしないと「国勢調査の結果を利用して立案・実施されている様々な政策や将来計画が誤った方向に向かったり,行政の公平性や効率性が失われたりするおそれがあります」としている。

国民に対して誠意ある対応をしてきておらず、データの改ざんや隠ぺい、廃棄などをしている政府に対して、国民は「行政の公平性や効率性」を期待できるだろうか。

 

フィンランドが国勢調査を実施しない理由

フィンランドでは1995年以降、国勢調査はされてない。

市民権、または永住権を持つ人は、自分の結婚や事実婚などを届け出る。それが、それぞれの記録に追加されるシステムだ。どちらかが戸籍筆頭者や世帯主になり、どちらかがその下に位置づけられるのではない。

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