津波は想定をはるかに超えてくる
被害がイメージできないからと言って、軽視していると危険だ。
災害は私たちの想定を超えてくる。
そのことは、歴史が教えてくれる。
〈東日本大震災発生時の津波は、M7.4の宮城県沖地震(1978年)や、その後の津波想定などを踏まえて策定されたハザードマップの浸水想定域をはるかに超えるものだった。
2012年版の「防災白書」の記述は、巨大な自然災害への対策が難しいことを物語る。
「これまで地震・津波の想定は、当該地域で過去数百年間に経験してきた地震・津波を再現することを基本としてきたが、今回の東日本大震災級の地震・津波を想定することができなかった。(中略)防波堤や防潮堤等の構造物だけでは自然災害を防ぎきることができないことが明らかになった」。〉(『首都防衛』より)
南海トラフ巨大地震単体でも恐ろしいが、最悪の災害とはどんなものか。
話題書『首都防衛』では、首都直下地震、南海トラフ巨大地震、富士山噴火の「大連動」を具体的なデータ・シナリオをもとに分析している。
つづく「『まさか死んでないよな…』ある日突然、日本人を襲う大災害『最悪のシミュレーション』」では、日本でかなりの確率で起こり得る「恐怖の大連動」の全容を具体的なケース・シミュレーションで描き出している。