目安の避難距離は「500メートル程度」
同じ調査では、揺れが生じている最中または収まった直後に建物から出た人の7割弱がそのまま津波からの避難をしているという結果も出ている。
また、最初に避難しようとした場所は、市町村が指定した公民館などの避難場所と高台に逃げようとした人がそれぞれ4割弱だったという。
初速の重要性がわかったところで、実際どれくらいの距離を避難すればいいのか。
〈国土交通省の「津波避難を想定した避難路、避難施設の配置及び避難誘導について」(2013年)によれば、東日本大震災で津波が到達する前に避難を始めた人は約6割で、その際の避難手段は「自動車」55%、「徒歩」43%。避難距離の平均は徒歩423メートルだった。総務省消防庁は「500メートル程度」の避難距離を目安に掲げる。〉(『首都防衛』より)
いざ津波の危機を感じたとき、「500メートル程度」は避難しなければならないことを覚えておきたい。
つづく「『まさか死んでないよな…』ある日突然、日本人を襲う大災害『最悪のシミュレーション』」では、日本でかなりの確率で起こり得る「恐怖の大連動」の全容を具体的なケース・シミュレーションで描き出している。