2004年にミスマガジングランプリ(以下、ミスマガジン)に選ばれ、約5年の芸能活動を経て引退。一時は20キロ体重を増やして話題になり、その後は保育園の先生に。現在は芸能事務所「cheer lead」の代表として芸能の世界に舞い戻ってきた。紆余曲折の人生を送ってきた彼女に、芸能生活やその後を振り返ってもらった。

小阪由佳 撮影/桜井恒二

芸能活動を終了、20キロ激太り後にネットにあふれた誹謗中傷

 取材場所に笑顔で登場した小阪由佳さん。屈託のない笑顔と、「最近またちょっとダイエットしたんです」というモデル体型は、現役時代を彷彿とさせる。

 小阪さんは09年、所属していた事務所を退所して芸能活動を終了し、事実上引退した。しかし、これで無事平穏な生活を……とはならなかった。
 
「引退した後はちょっとしたうつ状態で、自分の行動と思考が一致しませんでした。でも『注目されなきゃいけない』という強迫観念みたいなものはなくならなくて、どうしていいか分かりませんでした。当時、芸能人の体型変化についてよくニュースになっていました。太ると取り上げられる。太ったら注目される。『よし、食べよう』と決意しました」

 注目されるために意図的に始めた“デブエット”。その内容とは?

「スーパーでもらえる牛脂を食べるところから始めました。肉の上に乗せて食べるんですけど、めっちゃまずい(笑)。まずいけど飲み込むように食べる。あの頃は1日5食を食べてました。どちらかというと、食べるのをやめないように意識して、食事の合間もポテトチップスとかつまんでいました。5キロまでは余裕で太れるんですけど、それ以上太るのは大変でした。太るのに効率が良かったのはカツカレーですね(笑)。カツカレーにバターをのせて。あれが一番でした。激太りしてヤバい格好で世に出て……」

 努力の甲斐あって(?)20キロ増量し、グラドル時代とのビジュアルのギャップはインパクト大だった。

 狙い通り、芸能ニュースで取り上げられたものの、「達成感は一瞬で終わった」と振り返る。そして、その頃から、インターネット上での誹謗中傷が本格化する。