資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称金蝉
正式名称蝉退
日本語読みぜんたい, Zentai (せんたい, Sentai)
現地読みChantui
ラテン名Cicadae Periostracum (Non-JPS), (CP)
英語名Cicada Slough (Non-JPS), (CP)
別名蝉蛻,蝉殻
原植物名Cryptotympana atrata Fabr., スジアカクマゼミ またはその他近縁動物
原植物科名Cicadidae, セミ科
薬用部位分類動物性生薬
細分類昆虫類
入手先情報台湾, 玉里鎮, 丹心堂中薬房
TMPW No2727

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
23.3898217
121.3770336
入手先情報
台湾,玉里鎮
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名蝉退, Chantui, Cicadae Periostracum (Non-JPS2022, CP2020), Cicada Slough (Non-JPS2022, CP2020)
生薬異名蝉蛻, 蝉殻
生薬画像
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原植物名Cryptotympana atrata Stal1, Platylomia pieli Kato, Oncotympana maculaticollis Distant2, Tanna chekiangensis Ouchi, Graptopsaltria tienta Karsch, Lyristes pekinensis Haupt, Lyristes atrofasciatus Chou et Lei, Meimuna mongolica Distant3, Leptosemia sakaii Matsumura4, Platypleura kaempferi Butler5, またはそれらの同属動物 (スジアカクマゼミ1, ミンミンゼミ2, コマゼミ3, ホソヒグラシ4, ニイニイゼミ5)
原植物画像
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原植物科名Cicadidae, セミ科
薬用部位幼虫のぬけがら
選品樹上にあったものは木どまりと呼んで,茶褐色を呈し,光沢があり全形を具備しているものが良品(NI).
公定書局外(2022), 薬典(2020)
臨床応用解熱,鎮静薬.風邪などの発熱,悪寒に解熱薬として用いる.蕁麻疹などの皮膚掻痒症に止痒的効果がある.咽喉炎,結膜炎などの炎症に消炎作用があり,また破傷風などの痙攣発作の鎮静に用いる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類辛涼解表薬
薬効[性味] 甘,寒.
[帰経] 肺、肝経.
[効能] 散風除熱,利咽,透疹,退翳,解痙.
[主治] 風熱感冒,咽痛,音唖,麻疹不透,風疹掻痒,目赤翳障,驚風抽搐,破傷風に用いる.
成分情報その他 Others
(C1):
キチン質/chitin; chitosan

薬理作用鎮静,神経節遮断作用.
適応症発熱, 咽痛, 咳嗽, 嗄声, 麻疹, 蕁麻疹, 湿疹, 目の充血, 角膜混濁, 破傷風, 痙攣, 夜泣き
方剤消風散
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

10. 小児急証: 小児の急病
└ 10-7. 驚風
: 新生児のひきつけ
疱瘡初発昏冒(ほうそうのしょはつにひきつくる): 状(かたち)驚風のことくなるあり、混淆(いちがい)にすべからず、其初の証は、呵欠(あくび)いで、噴嚏(くさめ)して耳の尖(とがり)冷(ひゆる)ものなり、扨(さて)昏睡(うとうとねむり)、面赤、顋頬(ほほあご)亦赤し、乍(たちまち)涼乍熱を発するあり、如斯(かくのごとく)して俄に驚風のことく、驚搐(おろどきびくつく)、疱瘡の初候なり
【用法】蝉の脱殻を細末となし、飯のとり湯或は白湯に匀(ととのえ)灌ぎ飲ましむべし、其侭(そのまま)水に煎じ用いるもよし <下巻92丁>
関連情報新訂和漢薬
参考文献Non-JPS2022: 日本薬局方外生薬規格2022.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 333-335.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
備考かつて市場の「金蝉衣」は Cicada flammata Dist. の蛻殻であったという報告もある.その他 Platylomia属のものもある.土蝉衣もクマゼミ属Cryptotympana sp.のものと思われる.
日本産は主としてアブラゼミ Graptopsaltria nigrofuscata Motschulsky 又はクマゼミ Cryptotympana japonensis Katoなどの蛻殻であろう.
更新日2023/10/23