イスラエル、南部撤収「ラファ侵攻の準備」=ガザ休戦へハマスと再交渉 2024年04月08日 06時24分

7日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスで、イスラエルの砲撃によって破壊された建物(AFP時事)
7日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスで、イスラエルの砲撃によって破壊された建物(AFP時事)

 【イスタンブール時事】イスラエルのガラント国防相は7日、パレスチナ自治区ガザ南部からの地上部隊撤収について「(ガザ最南部)ラファを含め将来の任務に備えるためだ」と説明した。ハレビ軍参謀総長は「ガザの戦争は終わらず、われわれも止まらない」として、イスラム組織ハマスの壊滅へ軍事的圧力を続ける姿勢を改めて強調した。
 軍によれば、南部ハンユニスでは7日、任務を終えた地上部隊の大半が撤収。ガラント氏は「ハマスは、ハンユニスでは軍事機構として存在しなくなった」と戦果を誇示した。イスラエルはラファの地上侵攻計画を承認済みだが、南部の作戦縮小によってハマスに人質解放での歩み寄りを促す狙いもあるとみられる。
 イスラエルとハマスの戦闘休止や人質解放に向けた間接交渉は7日、エジプトの首都カイロで再開が見込まれている。仲介国カタールなどを交えた協議は中断と再開を繰り返しており、双方の姿勢の軟化が焦点となる。イスラエル紙ハーレツ(電子版)は、「関与と圧力を強めている」という米国が双方に大幅な妥協を求める新たな案を示す見通しだと報じた。 

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