米FRB、金利据え置き=2会合連続、経済動向見極め 2023年11月02日

 【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は1日、連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策を協議し、政策金利を2会合連続で据え置くことを決めた。足元の景気や雇用情勢は強いものの、長期金利の上昇や中東情勢の緊迫化などで先行き不透明感が高まっており、まずは経済動向を見極める。
 政策金利は年5.25~5.50%のままで、2001年以来約22年ぶりの高水準。決定は全会一致だった。
 FRBは声明で、7~9月期は景気が「強いペースで拡大した」と、前回会合の「堅調な拡大」から判断を引き上げ。雇用の伸びも「鈍化」から「緩やか」へ上方修正した。ただ、追加利上げの判断に当たっては、これまで進めた金融引き締めの効果や、経済・金融状況などを考慮するとの見解を維持した。
 パウエル議長は記者会見で、物価安定を回復する上で「十分に景気抑制的な政策スタンスに達したとはまだ確信していない」と発言。追加利上げの可能性に含みを持たせた。 

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記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=1日、米ワシントン(EPA時事)
記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=1日、米ワシントン(EPA時事)

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