簡単にウェブ決済ページが完成「Coineyペイジ」とは?

ECのミカタ編集部

リアル店舗の、いわゆる「カート離脱」を防ぐために

 ECユーザーがカートを商品に入れながらも購入に至らない、「カート離脱」の原因として、決済方法が面倒だったり、希望する決済方法がなかったり、セキュリティに対する不安があったりなどがあげられる。それを阻止するために、Paidyなどのウェブ上でも簡単かつ安心安全に決済できる方法が活用されており、決済に関する選択肢は広がりつつある。

 一方で、リアル店舗ではどうだろうか。例えば、購入するつもりはなかったが、自分の好みの商品に出会ったとする。しかし、あいにく財布にはそれほどお金が入っていない。カードならば支払えるが、現金支払いしか扱っていないので、購入を諦めてしまう。これは、ECの「カート離脱」と同様の事態ではないだろうか。リアル店舗においても決済は、簡単で、希望する方法があり、安心安全であることが求められるだろう。
 
 それはリアル店舗側も気付いてはいるが、手続きがややこしいと、新たな決済の導入に躊躇してしまう。その手助けをする存在が、コイニー株式会社(以下、コイニー)が提供する「Coineyペイジ」だ。Coineyペイジでは、決済用のウェブページを作成してURLを送信するだけで、決済ページが完成する。手間をかけずに簡単に作成することができることが魅力だ。さらに、顧客も、ウェブ上で、時間や場所を問わずに決済ができる。その利用方法は以下の通りだ。

①Coineyペイジ作成
ウェブの管理画面から件名や金額を入力し、Coineyペイジ(決済用ウェブページ)を作成する。

②URL送信
顧客のメールアドレス宛にCoineyペイジのURLを送信する。

③決済
顧客が受信したメッセージからCoineyペイジを開き、決済をしたら完了だ。なお、レシートはURLが送信されたメールアドレス宛に送信される。

 このように「Coineyペイジ」を利用することにより、顧客を逃さずに済む。カード決済がウェブ上で利用できるという簡単さで、購入意欲を保ち、購買行動につなげることになるだろう。顧客にとっても、「現金を持ってないから購入を諦める」といったことが少なくなる。店舗と顧客、双方にとって、Coineyペイジは嬉しいサービスなのだ。

「Coineyペイジ」の今後の展開に目が離せない!

 その「Coineyペイジ」及び「CoineyペイジAPI」の受付を昨日から開始された。それに合わせ、既存のCoiney加盟店においても順次サービスを開放していく。

 そもそも、コイニーでは、サービス開始当初より、スマートフォンやタブレットと専用の決済端末を利用したモバイル決済サービス「Coiney」を取り扱ってきた。しかし、事業者からの、より多様なシーンで使える決済サービスの要望を受け、「Coineyペイジ」を開始した。

 Coineyペイジは上記で紹介した通り、金額を入れて宛先を指定するだけで、誰でも決済ページを作ることができる。カスタマイズでも簡単で、店舗の雰囲気に適したデザインにすることも可能だ。今後は、メールやLINE、Facebookなど各種SNSツールで共有したり、支払期限を設定して自動的にリマリンドをかけたりと、多様なシーンでの利用を想定している。

 さらに、開発者向けの「CoineyペイジAPI」を利用して、ホームページ、予約サービス、ECショッピングカートなど様々なサービスとの連携も図っていく予定だ。これにより、Coiney加盟店は代金の撤収方法の選択肢が増え、様々なニーズに応えることで、ビジネス機会の損失を防ぐことが可能となる。ちなみに、1つのCoineyアカウントで「Coiney」と「Coineyペイジ」の両方、あるいは片方だけを利用することもできる。現時点ではVisa、MasterCardに対応しており、他のカートブランドにも順次対応予定だ。

 「Coineyペイジ」のみでも利便性が高いが、今後、各種SNSツールで共有することができるということで、さらなる利便性の向上が期待できる。いかに正確に、手軽に決済することができるかということは、顧客満足にも繋がっていくだろう。

訪日外国人観光客が抱える悩みを解決していく

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 さらにコイニーは、WeChat Pay(微信支付)取扱のアクワイアリング契約を締結した。これにより、年内を目処に、WeChat Payを利用した様々な決済サービスの提供を開始することとなった。

 WeChat Payは、カード読み取り端末不要のシンプルな決済手段である。利用方法は、まず、中国におけるインターネットサービスのリーディングプロパイダーであるテンセントが提供する店舗がWeChatのQRコードを提示する。次に、QRコードをスキャンすることで決済が完結する。中国国内の様々な日常シーンで利用され、幅広く浸透している決済手段だ。

 コイニーはWeChat Payの取扱を開始することで、主に訪日中国人観光客が訪れる環境でビジネスを展開している事業者を中心にマーケットを拡大していく構えだ。Coineyを導入することで「両替が面倒」や「クレジットカードが使えない」といった訪日外国人観光客が抱える問題点を解決し、キャッシュレス社会の実現を目指していく。

 また、東京五輪の開催などもあり、今後、さらなる訪日外国人観光客の増加が見込まれている。そのため、今回のように、訪日外国人観光客が決済しやすいような環境を整えていく必要があるのだ。


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