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森 孝久 院長の独自取材記事

整形外科つばさクリニック

(松山市/松山駅)

最終更新日:2023/02/20

森孝久院長 整形外科つばさクリニック main

2007年、愛媛県松山市南江戸の新空港通り沿いに開業した「整形外科つばさクリニック」。整形外科とリハビリテーション科を標榜し、一般整形外科疾患に広く対応しているが、中でも得意としているのが、スポーツの外傷や故障に対応するスポーツ整形外科。院長を務める森孝久先生もスポーツを得意とし、学生時代にはサッカー部に所属していたが、ケガであえなくプレーを断念。そこから一転して、プレーヤーを守る医師になるために、スポーツ整形外科の道を志したという熱血ドクターだ。そんな森院長に「愛媛でサッカーを、スポーツを楽しむ人々のサポートをしたい」という思いや、迅速さを第一とする自身の診療理念についてなど、さまざまな興味深いエピソードについて語ってもらった。

(取材日2022年12月19日)

サッカーへの情熱は今も健在。プレーヤーを守る医師へ

先生のこれまでの経歴についてお聞かせください。

森孝久院長 整形外科つばさクリニック1

出身は松山市で、高校の頃に医師を志し愛媛大学医学部に進学しました。大学卒業後は県内の複数の病院で勤務した後、2007年に開業して今に至ります。同時に勤務医として働く傍ら、サッカーチームのチームドクターとしての経験も積んできました。その後さまざまなサッカー関係者の方々と関わる機会を得て、開業後も引き続きサッカーチームのチームドクターを務めたり、サッカーをしている社会人や学生さんたちの治療を行ったりと、研鑽を積んでいます。

先生が医師を志したきっかけは何だったのでしょう。

実は私自身も学生の頃にサッカーをプレーしていたのですが、高校時代に右脚の大腿直筋(太腿の筋肉)を断裂するケガをしています。その影響でサッカーができなくなった上、ケガが治った後もたびたび傷が痛むことがあり、「当時受けた治療が本当に正しかったのかを医師になって確かめたい」という思いもありましたが、何よりサッカーに関わる仕事がしたい、自分のようにケガで夢を諦める人を増やしたくない、そんな思いで医師をめざすようになりました。そして、いつか日本代表チームのドクターをすることを夢に掲げました。それまでの高校生活はサッカー漬けの毎日だったので、そこから猛勉強しましたね。2年間広島で浪人生活を送り、念願の医学部入学を果たしました。

ご自身でクリニックを開業しようと思い立った経緯についても聞かせてください。

森孝久院長 整形外科つばさクリニック2

県外や都心部で開業する選択肢もあったのですが、一番は当時の愛媛に、スポーツ分野に特化した術後のリハビリ施設や、トレーニング設備を持つ整形外科が不足していたからです。今でこそ常識になっている受傷時のアイシング処置ですが、当時の愛媛ではまだまだ正しい方法が周知されていなかったんです。スポーツでケガをした際、受傷時の処置でその後の経過や予後は非常に大きく変わってきます。場合によっては今後の選手生命を左右するようなものであるにもかかわらず、それらの知識や見識が愛媛ではまだまだ普及していませんでした。ここ愛媛で、スポーツで活躍する人々の環境を整え、一人ひとりがより良いコンディションで長くスポーツを続けられるように、クリニック開業を通して地域のスポーツ文化育成に貢献したいと考えたんです。

サッカーをはじめスポーツ全般を愛する人の支えに

開業の際は立地や院内設備にもこだわったそうですね。

森孝久院長 整形外科つばさクリニック3

県外から通う患者層も見越して、空港、松山駅などの主要な県外交通拠点からの距離を考え、この場所での開業を決めました。あと、車で来られる患者さんのために、駐車場もつくれる広い敷地であること、スポーツをする子どもたちが通えるように学校が近くにある郊外の立地という点も決め手となりましたね。院内の設備も、開業当初の目的どおり、リハビリテーションとトレーニングを並行して進めていけるよう、リハビリ機器やトレーニングマシンも多数そろえています。またアイシングやテーピングをはじめとした受傷時の処置や運動後のケアを行うための道具も、一通りそろえています。定番となるアイシングに関しても、アイスの形状や袋の作り方などで処置後の経過が大きく変わってくるんですよ。

現在来院する患者さんはどのような方が多いのでしょうか。

やはり普段からスポーツをしている方が多いです。私自身は自分の経験上サッカーのケガや故障の治療を強みとしていますが、患者さんのスポーツの種目は問いません。野球やバスケ、愛媛マラソンで走るランナーの方もいますね。スポーツを趣味で楽しんでいる方もいれば、プロをめざして本格的に取り組んでいる方もいます。当院の特徴としては、訪れる患者さんの約4割が運動部の学生さんということでしょうか。ティーンの方々は身体能力が未発達な部分もあるので、それを踏まえたサポートやトレーニング指導を行っています。彼らが大人になって、自分の子どもや親がスポーツでケガをした時、「ここの整形外科はいいよ!」と勧めてもらえるような場所でありたいですね。

先生が医師をされる中で、特に大事にされていることはどのような点なのでしょう。

森孝久院長 整形外科つばさクリニック4

「受傷時からスポーツに復帰するまで、一貫して診る」というのが一番のモットーです。クリニックの診療だけでなく、外に出てスポーツの現場に立ち続けたいという思いを持っているのも、実際の選手の体や動き、治療経過など、教科書や本には書かれていない学びは、現場の経験からしか得られないと思っているからです。

スピード感ある診療でプレーヤーに寄り添い続けたい

スポーツリハビリテーションについてはどのように取り組んでいらっしゃいますか?

森孝久院長 整形外科つばさクリニック5

スポーツリハビリは、ケガをする前と同じようにプレー可能になることをゴールとしています。当然患者さんも「一刻も早くスポーツに復帰がしたい」とリハビリに励む方が大半です。その思いに応えるべく「短い治療と迅速な判断」も、私が大事にしている方針ですね。患者さんの中には厳しいとおっしゃる方もいますが、「なるべく早く患者さんがクリニックに来なくていい状態にする」というのが第一の方針なので、致し方ない部分もあるというのが正直な思いです。

非常に多忙な生活かと思いますが、お休みの日はどのように過ごしているのでしょう。

土曜日などのお休みには、動物たちと一緒に過ごすことが多いでしょうか。妻が保護猫活動をしているのでそれに付き添うこともありますし、自宅にはゴールデンレトリバーの愛犬もいます。蘭丸という名前なんですが、1日2回散歩に行ったり河川敷で一緒にボールで遊んだりしていますよ。

最後に、スポーツを頑張る皆さんへのメッセージがあればお願いします。

森孝久院長 整形外科つばさクリニック6

これまでお話ししたように、「できるだけ早くクリニックに来なくても良い状態にする」という方針を掲げているため、どうしても治療の中で厳しい一面を見せることもあるのですが、スポーツを楽しむ皆さんが「できることを続けられるようになってほしい」という思いが根底にはあります。ですので患者さんの体調やコンディションの中で、「この程度の運動・スポーツであれば大丈夫です」という判断は明確に伝えてあげたいと思っていますね。場合によってはきっぱりと「今はまだそれはできません」とお伝えすることもあるのですが、言いにくいことも誰かが言わなければいけないので、それが私の役目だと思っています。スポーツをする上で自身の症状や体の具合について、医師にはっきり判断を仰いでほしい、きっちり白黒つけてほしい、という方はいつでも相談にきていただければと思います。

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