ゴッホの絵画を忠実に再現した空間で、実際に寝食を行うのは、イマーシブ(没入)体験の最たるものといえるだろう。
2016年2月9日、民間宿泊サービスのマッチングサイト、Airbnb(エアビーアンドビー)は、印象派の巨匠フィンセント・ファン・ゴッホの作品「ファン・ゴッホの寝室」そのものといえる部屋を、一般向けに貸し出した。これはシカゴ美術館で現在開催されている、展示会「ファン・ゴッホの寝室」(開催期間:2016年2月14〜5月10日)のプロモーションとして実施されたものだ。
DIGIDAY[日本版]のメール取材に対して、心良く答えてくれた、シカゴ美術館の広報アマンダ・ヒックス氏。今回のプロモーションは、シカゴに拠点を置くピュブリシス傘下のエージェンシー、レオ・ブルネット(Leo Burnett)と、アーティストチームのレイベンウッド・スタジオ(Ravenswood Studio)とともに実現したと語る。
ゴッホの絵画を忠実に再現した空間で、実際に寝食を行うのは、イマーシブ(没入)体験の最たるものといえるだろう。
2016年2月9日、民間宿泊サービスのマッチングサイト、Airbnb(エアビーアンドビー)は、印象派の巨匠フィンセント・ファン・ゴッホの作品「ファン・ゴッホの寝室」そのものといえる部屋を、一般向けに貸し出した。これはシカゴ美術館で現在開催されている、展示会「ファン・ゴッホの寝室」(開催期間:2016年2月14〜5月10日)のプロモーションとして実施されたものだ。
DIGIDAY[日本版]のメール取材に対して、心良く答えてくれた、シカゴ美術館の広報アマンダ・ヒックス氏。今回のプロモーションは、シカゴに拠点を置くピュブリシス傘下のエージェンシー、レオ・ブルネット(Leo Burnett)と、アーティストチームのレイベンウッド・スタジオ(Ravenswood Studio)とともに実現したと語る。
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「彼らは、2次元の世界をそっくり3次元に作り出してくれた。透視画法や色、寝室のディテールを見事にそのまま実現させている」と、プロモーションのクオリティーに満足しているヒックス氏。この部屋には「寝室」のほかに、キッチンやバスルーム、そしてリビングルームも完備されており、宿泊客は快適に夜を過ごすことができるという。
Airbnbで予約する場合、10ドル(約1100円)で宿泊可能だ。
この「ファン・ゴッホの寝室」のレプリカは2部屋用意されており、ミュージアムと近隣のアパートにそれぞれ設置されているという。ミュージアム構内に復元されているものについては、よりイマーシブな体験を提供しており、大きなスクリーンでファン・ゴッホの手紙やスケッチが写し出され、サウンド効果も駆使したデジタル体験が提供されている。
今回のアートと宿泊サービスの融合は、新しいマーケティング手法のひとつとして、アートに造詣の深い人にも、またAirbnbのサービスを楽しみたい人にとっても斬新なアイデアだろう。ヒックス氏も、このプロモーションにかなりの手応えを感じていると述べている。
「より多くの人に、絵画で描かれた夜を実体験してほしいと思った。このミュージアムの象徴であり、永久所蔵されている絵画に、今回のプロモーションは新しい視点を見出すことができた。シカゴを訪問する観光客に、絵画の新しい楽しみ方を提供できていると思う」。
Text by 中島 未知代
Photo Courtesy of the Art Institute of Chicago.