KOS-MOS(こすもす)とは、ゲーム『ゼノサーガ エピソードI』および『エピソードIII』に登場する女性型戦闘用アンドロイドである。
『エピソードII』に関しては「邪神」と呼ばれる似ても似つかぬ何かが登場していることは確認されているが、彼女が登場したという報告はなされていない。 → 邪神モッコス
ゼノサーガシリーズにおいてヒロインであり、キーキャラクターであり、とにかく重要なキャラである。
概要
ヴェクター社によって開発された対グノーシス用のアンドロイド。開発責任者はシオン・ウヅキ。身長167cm。重量92kg。
全身の細部のパーツに至るまで機械部品で作られた完全なアンドロイドであり、生体を使った人造人間などが一般化しているゲーム内の世界観では相当異質な存在。
名前は「Kosmos Obey Strategical Multiple Operation Systems(秩序に従属する戦略的多目的制御体系)」の略称だが、これは対グノーシス用戦闘システム全般を指しているため、実は彼女の固有名というわけではない。
異位相に存在し、通常の攻撃ではダメージを与えることのできない人類の敵性存在『グノーシス』に対抗するために作られた。故に、グノーシスを現実世界に固着させる装置、『ヒルベルトエフェクト』をはじめとする専用武装を持った兵器として開発された存在である。
しかし、開発段階で暴走し当時の開発責任者を殺傷するなど不安定な面や、最優先する目的のためにはほかの事を躊躇なく切り捨てる判断をするなど様々な問題点があるほか、開発主任であるシオンですら知らない装備や能力を持っているなど、いろいろと謎だらけの存在である。その真相は本編開始前の二年前に死亡したケビン・ウィニコットが設計したブラックボックスの塊であるコアモジュールに秘められている。
人間との円滑なコミュニケーションを行う為、疑似人格OSが搭載されており対話を行うが、任務を優先し合理的な思考をするため、他者には冷たい印象を与える。その為、日常会話面などの言動では天然のように見える。
初登場の時点で機動実験中という開発途中の彼女の躯体は、作品が重なるごとに新しいものに換装されて行く。シリーズを通して換装は繰り返され、最終的にはver.4まで至った。
エピソードIIIではKOS-MOSの後継機であり、肌と髪の色を除けばそっくりな容姿を持つ新しいアンドロイドT-elosが登場した。この二体はゲーム中で何度も激突することになるが、そこにKOS-MOSの正体を知る手がかりが存在している。
以下ネタバレ
その正体はケイオスの対存在にしてフェイルセイフの役目を持つ女性「マリア」の意識をU.M.N.から回収するための器として作られた存在であり、シオンを最優先に守ろうとするのはマリアの意志が影響している。普段は如何にもといった感じの機械的な口調だが、時折瞳が青く発色することがあり、この時おぼろげながらもマリアの意識が表面的に発現している。
マリアの肉体を素体として造られたT-elosはその意識を取り込み、マリアとして覚醒するためにKOS-MOSを付け狙っている。ミクタム地下遺跡でマリアの意識を本格的に覚醒させたKOS-MOSはT-elosとの戦いの末に統合を果たす。
しかしこれまでのシオンたちとの触れ合いによりその意思はマリアに極めて近く限りなく遠い存在───────即ちツァラトゥストラによる永劫回帰の担い手ではない新たなるマリアとなっていた。それを指し示すかのように最終決戦の直前、覚醒後青くなっていた彼女の瞳は永劫回帰の否定を宣言するとともに赤に戻っている。
筐体一覧
筐体 | 開発者 | 解説 |
Ver.0 | ケビン・ウィニコット | プロトタイプにあたる最初の筐体で、アーキタイプと呼称される。髪は灰色で目元はゴーグルで覆い隠されており、関節は剥き出しになっている。 実働試験の予定日に第一開発局研究所を占拠したU-TIC機関によって強制的に起動させられたことで暴走を起こし、ケビンを含む研究員とU-TIC兵を多数殺害。最後はシオンによって破壊された。 デザインコンセプトは球体関節人形と拘束具。 |
Ver.1 | シオン・ウヅキ | アーキタイプからコアモジュールを予備フレームに移し替えて開発された模擬戦用筐体。恐らく最も有名であろうKOS-MOSの姿で、エピソードⅠでは終始この形態である。 グノーシスによる巡洋艦ヴォークリンデ襲撃事件の際、シオンの危機に呼応するかの如く自立起動した。 試験段階の機体ということもあってか様々な兵装を実験的に有しており、腕部用アタッチメント各種、ガトリングガン、レールガンなど多岐にわたる。 素早さは低いが攻防ともに高い能力値を有しており、この重火力アタッカーとしての能力傾向は以降の作品でも同様。 必殺技は斬撃、エネルギー、射突、打撃と属性バリエーションが多彩で攻撃エーテルで火炎、冷気、電撃属性もカバーできる万能アタッカー。 強化しておきたい技は初期技の「Rブレード」と終盤近くで習得する全体攻撃「Xバスター」あたり。もしポイントに余裕があれば「Rドラゴン」を強化してRブレードの代わりに入れてもいい。 ただしある時期に長期離脱する為必殺技を強化する為のポイントは入念に稼がないとまず足りなくなる。ドラッグを彼女のために温存しておく事も必要だろう。Xバスターは後衛には攻撃できないのでエーテルのサテライトを覚えさせるか他の味方に任せよう。 |
Ver.2 | ヴェクター第二開発局 | 第二開発局製の実戦用筐体。近接戦闘を重視して体表面をアクアブルーの対ショックジェルで覆っており、全筐体の中で最も露出度が低い。DS版後半で例の邪神に取って代わる形で登場した。 本来二局は反応路を主動力として搭載する予定だったが、例によって自立稼働したため実現には至っていない。調整槽はタブバイクへの変形機構を持ち、E.S.ディナにパイルダーオンしてコクピットブロックとなる。 ジェル状のボディは「バーチャファイター」のデュラルをイメージしたものとのこと。 |
Ver.1.1 | 不明 | エピソードⅡとⅢの間に起きた出来事を描く「ミッシングイヤー」にて登場した局地戦用筐体。 転送による武器補給が途絶えた状態でも戦えるよう様々な武装を標準搭載しているほか、高速移動用の推進器を備えている。 ヘッドギアには敵に掌握されるなど最悪の事態が起きた場合を想定して監視装置と自爆装置を搭載している。 |
Ver.3 | ヴェクター第一開発局、第二開発局 | ミッシングイヤー終盤からエピソードⅢ前半までに登場する筐体。基本設計はVer.2を踏襲しつつも各部材は最新のものに置き換えられ、胸元や腹部にかけて肌が露出している。重量も83㎏と若干の軽量化がはかられている。 プロトオメガとの模擬戦において単機で善戦する等戦闘力は更に向上しているが、プロジェクトゾハルに後継機のT-elosが組み込まれたことで廃棄処分を言い渡されるわ、T-elosにコアモジュールごと破壊されるわと本編では割と踏んだり蹴ったりな扱いを受けている。 EPⅢでは他の味方キャラのアーツが軒並み物理属性ばかりの中火炎属性のアーツを習得できるのが特徴だが、燃費が悪いので装飾品でカバーしたい。 デザインコンセプトはキンキンにチューンされたF1マシン。 |
Ver.4 | シオン・ウヅキ、アレン・リッジリー、ハカセ、スコットクン | 最終筐体。筐体設計及びコアモジュール修復にラビュリントス潜入時に得たKOS-MOS開発基礎理論の初期データを用いている影響もあり、外見はVer.1に近く、服の下の腹筋状ディテールも健在。 主動力、装甲、コンデンサーなど各種パーツはハカセ達が開発したエルデカイザーシリーズのパーツをダウンサイジングしたものを採用している。 その為、SRXに対するヒュッケバインMk-Ⅲないしエグゼクスバインよろしくエルデカイザーの小型版とも言うべき筐体となっており、従来を凌駕するパワーを誇る。よもやこれまでサブイベント用の存在だったエルデカイザーが本編に絡んでくるとは思いもしなかっただろう。 終盤では強力な火炎属性の必殺技「相転移砲D・TENERITAS」が解禁される。習得が遅い分その威力は必殺技のなかでもぶっちぎりに高い。 デザインコンセプトはVer.3とは対照的に下町工場が有り合わせの材料で作ったような貧乏くさい感じとのこと。 「無限のフロンティア」「プロジェクトクロスゾーン」ではこの姿で登場した。 |
スピンオフ他
ナムコを代表するキャラの一人として『NAMCO×CAPCOM』(ナムコ)に参戦。
『スーパーロボット大戦OG 無限のフロンティア』『スーパーロボット大戦OGサーガ 無限のフロンティアEXCEED』(バンダイナムコ)にもゲストキャラとして登場した。
『PROJECT X ZONE』ではT-elosとコンビを組んでバンダイナムコゲームス枠から参戦した。
続編の『PROJECT X ZONE 2 BRAVE NEW WORLD』では『ゼノブレイド』のフィオルンと組んでクロスオーバー枠として参戦を果たした。
『ゼノブレイド2』にて、レアブレイドの一人としてゲスト参戦(名称はKOS-MOS Re:(リフレイン))。パートナー以外のレアブレイドとしては唯一の光属性であることなど、優遇されているブレイドである。
地味に「ファミスタシリーズ」や「テイルズシリーズ」でもファンサービス的に出たりしている。
KOS-MOSのお絵カキコ
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関連項目
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