「NHK紅白歌合戦」も司会した
みのもんたと古舘伊知郎

 埼玉県新座市にある中高一貫の私立男子校だ。学校法人立教学院が設置する一貫校で、キリスト教に基づく人間教育を建学の精神としている。メディアによく登場する才能あふれた卒業生が多い。

みのもんたみのもんた Photo:Jun Sato/gettyimages

 著名なアナウンサー・司会者が、2人いる。みのもんたと古舘伊知郎だ。

 みのは、立教中学(現立教池袋中学)―立教高校(現立教新座高校)を経て立教大経済学部を卒業、1967年に文化放送に入社した。79年にフリーに転じ、リポーターや司会役で活躍、2000年代には民放キー局5社全てでレギュラー番組を持った。NHKでも05年末に「NHK紅白歌合戦」で司会を担当した。

 06年には「1週間で最も長時間、テレビの生番組に出演する司会者(21時間42分)」としてギネス・ワールド・レコーズに認定された。

 21年頃から病気と高齢(44年生まれ)で事実上、引退した。「ジャーナリストという肩書が欲しかった」と述懐している。

 古舘は立教高校―立教大経済学部を経て、77年に全国朝日放送(テレビ朝日)にアナウンサーとして入社した。テレ朝の1期生だった。アナウンサー職に就いたということでは、みのより10年後輩だった。

 このころメディアの世界では、新聞・書籍などの「紙コンテンツ」が圧倒的に強く、テレビは二流扱いされていた。ましてインターネットなどという代物は、生まれていなかった。

 古舘はプロレス中継や番組司会者として頭角を現し、際立った滑舌の滑らかさを武器に人気アナの座を不動のものとした。94~96年には、「NHK紅白歌合戦」の司会を担当、民放のアナウンサー出身者としては初めてのことだった。先輩であるみのより約10年、先を走っていた。

 16年3月末をもって『報道ステーション』のメインキャスターを降板した。その後は、俳優業にも挑戦している。テレビCMにも、たくさん登場している。

 立教新座高校―立教大出身者で、アナウンサー職を務めた人物は他にもたくさんいる。

 元職・現職・フリーが混じるが、高柳謙一(朝日放送、WOWOW)、鈴木順(TBS)、川端健嗣(フジテレビ)、寺崎貴司(テレビ朝日)、舩山陽司(NHK、ラジオNIKKEI)、佐々木淳吾(東北放送)、佐々木亮太(テレビ朝日)、中山準之助(NHK)、蓮見直樹(テレビ静岡)、宮澤圭太(熊本県民テレビ)らがOBだ。

 深井瞬は、立教新座高校から明治大に進学、06年にテレビ新広島に入社した。