他人軸で生きる人と、自分軸で生きる人の違いとは?

他人軸で生きる人、自分軸で生きる人の違い他人軸と自分軸で生きる人の違い(『人生・キャリアのモヤモヤから自由になれる大人の「非認知能力」を鍛える25の質問』P.94より転載) 拡大画像表示

 他人軸で生きる人の特徴は、まるでアメリカ移住当時の私を見ているようです。「~したい」のかわりに「~すべき」が口癖で、やりたいことがあっても「それって正解かな?」と周りを気にして、いつも他人の目や評価を気にしていました。

 洋服ひとつとっても、自分が着たいものを着られませんでした。コンサバな娘の幼稚園のママたちに何か言われるのが怖くて、現代アート感満載だったロンドン時代の服は全部捨ててしまったくらいです。

他人軸の人生はクラゲの人生

 あの当時の私は「クラゲの人生」を生きていたと言えます。クラゲは泳げません。潮の流れに乗ってプカプカと流されていくだけ。行き先を決めるのは潮ですから、どこにたどり着くかはすべて潮次第。

 まさにそれは、他人軸の人生。自分の意志がない(泳げない)から、ただ流れにまかせて生きていく。自分の人生の主導権を手放した状態です。それでも生きてはいけますが、それはあなたが欲しい人生ですか?

 誰かに決めてもらえるから安心なのでしょうか? もしその人が間違っていたら、その人はあなたの人生に責任を取ってくれるのでしょうか? 軌道修正をしてくれるのでしょうか? 人は自分を守るので精一杯です。あなたのことは二の次、三の次。

 自分の人生に責任を取れるのは自分だけです。なぜなら、その人生を生きるのはほかの誰でもない自分だからです。だからこそ、自分の意見を持ち、言うべきときには主張して、自分にとって何が最適かを選び、責任を持って生きていく術を身につける必要があります。

 確かに、自分の状況が変わることもあるでしょう。ですが、この術を身につけていれば、たとえ何があったとしても、自分を守っていくことができます。突然、道が1本から5本に枝分かれしても、自分はどうしたいのかを主張し、自分で行動を選ぶことができます。