人気カフェの店主だった桜井かおりさん。店では汚れても平気な、洗えばすぐ乾く服が基本だった。かわりに休日は、ネイルをして好きな服を着て、オン・オフを切り替えていたそう。毎日着たい服を着られるようになった今は、朝起きて着替えるたびに気分が上がる服を選んでいる。
「50歳になったとき、パリのマダムが着ている姿を見て憧れていた〈マルニ〉の服がようやく似合う年齢になったとうれしかったんです。服に着られることなく、自分らしく着こなせるようになったかなぁ、と。50代は大人だからこそ着られる服の幅が広がったように感じています。今年60歳になるので、上質なコットンのシャツの衿元をがっと開け、しみ・しわのある胸元も気にせず、格好よく着こなすことが60代の目標です」