2017年12月01日
ロボット教室アドバイザー
ロボットクリエーター 高橋智隆先生からのメッセージ
~ロボットクリエイターの原点、ブロック作りに夢中になった小学生時代~
takahashi_kyoujyu物心ついた時には「鉄腕アトム」の漫画を読んでロボットを作るお茶の水博士や天馬博士のような科学者になりたいと思っていました。
両親の教育方針で出来合いの玩具を買ってもらえず、半ば仕方なくブロック作りに夢中になっていました。
しかし大学進学時には深く考えずに文系学部に入学しました。
ところが卒業する頃にバブルがはじけ、「自分が本当に好きなことは何か」を自問自答してみると、やはりロボットを開発したいと考えるようになりました。
そこで、1年間予備校に通って入学試験を受け、京都大学に入学しました。
そして2003年、卒業と同時に京都大学内入居ベンチャー企業第1号として「ロボ・ガレージ」を立ち上げ、現在に至ります。
~面白いから、夢中になる。気が付けば学びにつながる。~
ロボット教室のアドバイザーを引き受けたのは、ブロック遊びにワクワクしていた子供の頃の体験が、今のクリエイティブな仕事につながっていると感じているからです。
ブロックの良いところは、思う存分に試行錯誤できること。
既製の組み立てキットでは自ら工夫する余地が無いですし、材料加工から全て自分で作ろうと思うと難易度が高すぎるし時間も掛かりすぎる。
ブロックであれば、思い付いた構造を試しては改善することで、仕組みと働きの因果関係を理解し、「問題解決力」が磨かれます。
ロボット教室で子どもたちは、ブロックを用いて夢中になってロボットを作っています。
「ああしたらどうか」「こうしたらどうなる」と考えてはトライする。
子どもたちには「勉強」という意識はないでしょうが、実は「空間認識能力」や「論理的思考力」を学び、科学へのより深い興味を育んでいるのです。
~子どもたちが秘めている能力や好奇心を開花させたい。~
学びの最初のステップとして大切なことは「楽しいこと」です。
楽しみながら、結果的に学習している、というのが理想型です。
だからロボット教室の教材を考案する時も、子どもたちが飛びつきたくなるようなロボットになるよう常に心掛けています。
従来のロボット教育の失敗事例を見ていると、「ロボット工学を体系的に学んでもらおう」という志が空回りして、子どもにとってつまらないカリキュラムになっているように感じています。
毎年、子どもたちのオリジナルロボットを募集し、アイデアコンテスト全国大会を開催しています。
すると、大人が思いもつかないロボットや、私が過去に諦めた構造を実現したロボットが集まるんです。
アイデアの柔軟性や、集中力はむしろ子どもの方が長けていると感じます。
簡単に試行錯誤ができるブロック教材を与えることで、子どもたちの能力を引き出すことができるのです。
私自身、そんな子どもたちの作品を見るのが楽しいし、そこから刺激を受けて次の創作意欲もわいてきます。
なので、私にとって「子どもたちに教えてあげる」という感覚ではなく、ロボットのアイデアを介して「知恵比べ」をしているように感じています。
ロボット開発は、機械やコンピュータだけではなく、デザイン、そして人間自身のことを探求していく分野です。
ロボットをきっかけに科学全般に興味を持ってくれた子どもたちが、ロボット工学のみならず、さまざまな理系分野で活躍してくれることを期待しています。
一人でも多くの子どもがロボット教室を受講し、好奇心や能力を開花させてくれることを願っています。
月 17:00 - 21:00
火 17:00 - 22:00
水 定休日
木 17:00 - 21:00
金 17:00 - 22:00
土 15:30 - 19:00
日 09:00 - 12:30