スベリヒユとコニシキソウ。
先日投稿した、スベリヒユ。
〈過去記事〉
雑草と言われている草でも…
https://happy-phyto-diary.com/purslane/
昨日、畑でも見つけました。
畑に生えているスベリヒユ。
今の時期、葉が成長してきています。
地面を這うように根を伸ばし、どんどん生えてくる強い草。
〈スベリヒユの効能〉
スベリヒユは、日本では雑草扱いですが、英語圏では「purslane」(パースレーン)といい、身体に良いスーパーフードとして注目されています。
オメガ3脂肪酸であるα-リノレン酸(亜麻仁油やエゴマ油などの主成分)や、ビタミンAを含んでおり、
整腸作用や免疫力アップ、抗酸化作用などが期待されると言われています。
薬膳では、五行草とも呼ばれ、清熱(身体の熱を取る)、袪湿(きょしつ・身体の湿邪を排泄する)などの作用があるとされます。
漢方では全草を乾燥させたものを「馬歯莧」(ばしけん)という生薬として、主に細菌性の下痢や渋り腹、湿疹などに用いるそうです。
梅雨も明け、温度湿度が高いこの季節、身体の熱を冷まし、身体にたまった湿気を流してくれるスベリヒユ、頼りになりそうですね。
〈似たような特徴のコニシキソウ。〉
そんなスベリヒユですが、よく似た植物があります。
それがこちら。
スベリヒユと同じように地面を這うように伸びていて、茎の色も薄い赤でよく似ていますね。
でも、こちらは茎などを傷つけると白い乳液が出て、皮膚につくとかぶれなどの症状が出るそうです。
一方、逆にこの特性を利用し「班地錦」(はんじきん)という生薬として血止めなどに使うなどのネットの記述もありますが、
まだ毒性など解明できておらず不明な点が多いので、誤って食べたりしないでくださいね。
〈スベリヒユとコニシキソウの見分け方〉
では、この似たような外見のふたつの草をどう見分けるのでしょう。
ちょうど、畑にスベリヒユとコニシキソウが隣り合って生えていました。
私の野草の先生のハーブ王子(山下智道さん)によると、 スベリヒユは
- 葉が多肉質。肉厚。
- 茎を折っても乳液は出ない。
- 葉の厚みが薄い。
- 茎を折ると白い乳液が出る。
これがポイントだそうです。ちょっと、私はコニシキソウをちぎって乳液を出すまでは、今回勇気が出ませんでしたが……(苦笑)。
スベリヒユとコニシキソウの特徴を知っていれば、安心してスベリヒユを摘むことができますね。
ということで、昨日摘んできました。
畑で摘んできたスベリヒユ。
スベリヒユは、若い葉の部分を主に食べます。生でも食べられますが、シュウ酸(ほうれん草などにもある成分)を含んでいてアクがあるので、加熱調理をおすすめします。
私は今回少し塩を入れたお湯で軽くゆでました。ゆで時間は1分くらいでOKです。おひたしにしていただきました。
少し酸味がありますが、粘り気のある食感でおいしいです。今の時期に出回るツルムラサキみたいな感じで、最近はまっています。
どこにでも生える野草。正しい知識を身につけて楽しめば、身近な植物への視線が変わってくるかもしれません。
それでは、今日も Happy Phyto ☆ でした!
(フィトテラピスト=植物療法士 cottonsnow)