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vol. 091

謎が謎をよぶ「第1回よる学校説明会」

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夜になると開校する幻の学校「夜立よる学校」。
そんな謎だらけの学校が、6月26日(リアル会場)、7月3日(オンライン)に第1回目となる説明会を行いました。

時間割はこんな感じ。
ー時間割ー
1限目:よる学校のあらまし
2限目:よる学校に関する事例
3限目:夜学校のしくみ

類は友を呼ぶ、実はみんな謎が大好き

6月26日のリアル説明会は、ひかりの森こども園の学童ホールで実施。
会場には、なんと47名もの方が参加してくれ、本当の学校説明会さながらの雰囲気でした。

▲メモをとりながら聴いてくださる人も。

また、7月3日は、会場に来られない方に向け、オンラインでも説明会を行い、全国から31名もの方にご参加いただきました!
宮崎県内だけでなく、一番遠い場所だと、北海道からも申し込みがあり、全国にこんなに面白がってくれる仲間がいるんだと思うととても嬉しい気持ちに。

▲事務局メンバーと資金分配団体「むすびえ」の小島さん

参加者の方からの感想
・こういうのあったらいいなぁと思っていることを聞けて良かったです。
・タグでつながるというのはよいなと感じました。
・人には「しょうもなさ」があるということに触れることで、肩の力が抜ける方がたくさんいるんだろうなと感じました。
・どうなっていくのか楽しみ!
・協力できることがあれば協力したい。

参加者は、よる学校のイラストに惹かれてやってきた人、地域共生社会に興味がある人、面白そうだと思ってやってきた人、動機はみんな人それぞれでしたが、みなさん興味津々の様子でした。

感想で「タグ」というワードが出てきましたが、よる学校ではかなり重要なキーワード。
よる学校では、いろんな人と人が出会い、つながり、そして自分自身の多面性に気づくきっかけ(いろんな人とつながることでタグが増えていく)として、この「タグを大切にしています。

タグというのは、「#(ハッシュタグ)」のこと。これは、InstagramなどSNSでよく使われますが、その人が意識している思考や感情のことです。
例えば、「○○が面白い」や「○○が楽しい」といった興味・関心が中心にあるものに加え、「自分って○○なんだ」とか「○○に感じる自分もいるんだ」といった自分に対するメタ的な気づきもここではタグとして捉えています。

例えば、運営スタッフのタグはこんな感じ。

うすいグレーの文字で記載されている「#DJ」や「#フリースタイルラップ」は、最近新しく追加されたタグです。この日も最近タグに追加されたラップを即興で披露し、会場を沸かせてくれました。

説明会後のよる学校職員室(質問タイム)では、「フリースタイルラップは習えますか?」と早速ラップのタグが立った人や、「うちの子が相撲が大好きなので、それを活かして誰かと共有する場は持てますか?」などいろんな質問が飛び交い、早くもいろんなことが起きそうだなとワクワク。

6月26日のリアル説明会後には、参加者同士でコミュニケーションをとったり、プチDJ教室が始まったり、いつもの活動だけではつながれないような人たちとつながることができ、よる学校の開校がとても待ち遠しくなりました。

なぜよる学校をやるの?

では、具体的による学校は具体的にどんなことをするのか。
一言で表すなら、「本人の“気になる”から始まる新しい場づくり」
ここに至るには、いくつかの背景があります。

まず一つ目は、ラベリングされた居場所には人は来にくいということ。
ラベリングとは、「高齢者」「ひきこもり」「貧困」など、福祉分野でいう政策的な属性のこと。それらもとても大切ではあるのですが、実際には、ラベリングされていることで、そのラベルを意識してしまい、本当に必要な人になかなか届きにくいという側面もあります。
居場所には、「支援機能」と「交流機能」があると言われていますが、「支援機能」に寄りすぎると、そこからなかなか拡がらないという課題もある。だからこそ、よる学校では、「タグ」という概念をポイントにしています。

▲ある日の金曜日の夜。外ではゆるスポ、屋内では音楽を実施。

そして2つ目が、スタッフが多様な人がつくる場の力を感じていたこと。
私たちコミュラボスタッフは、三股町でのさまざまな活動を通し、そのことをひしひしと感じていました。

例えば、小学生Aくんの場合・・・
 #学校に行けていない
 #学校に友達があまりいない
 #マインクラフト面白い
 #体を動かして遊びたい

このタグの中で、「#体を動かして遊びたい」というタグに着目。スポーツの活動を通していろんな人と出会い、ある日、独学のブレイクダンスをみんなの前で披露し、一躍この場の人気者に。すると、4つのタグに「#自分っておもしろい」「#ブレイクダンス楽しい」など、新しいタグが増えていきました。

こんなふうに「多様な人がいる場の力」でタグを増やし、変態する人がいることを目の当たりにしてきたからこそ、そういった場を増やす必要性を感じていました。

3つ目は、先日お知らせした休眠預金事業通常枠「地域の居場所のトータルコーディネート事業」が採択されたこと。
よる学校は、この事業の目的である、誰もがごきげんに暮らせる地域づくりを実現するための一つの手段として考えています。

いろんな自分に出会って変態していこう!

え?変態ってどういうこと?
そう思った方もいるかもしれません。理科の授業で言うと「変態」とは、生き物が姿や形状を変えていくこととされています。例えば、水が温度変化によって姿を変えるのもそう。
ここでは、それと同じように、多様な人たちに出会うことで、いろんな自分の一面を感じることを指しています。

でもどうしてそれが夜なのか。
それは、昼間は仕事や学校などで、多様な人たちが混ざり合うことが少ない時間だからです。
つまり、夜は多様性のゴールデンタイム!

そんな夜の時間帯に多様な人が出会う場として、学校の授業=タグは存在しています。
タグは、多ければ多い方がいい。なぜなら、人は、一つの面だけでなく、関わる人や環境によっていろんな面を持つ多面的な存在であると言われているからです。
そして、その方がきっとみんなごきげんでいられると私たちは考えています。

そのために、よる学校の授業は、同時間帯に複数の活動を計画中です。現在は、図工や音楽、体育などいろんな授業が少しずつ増え、すでにいろんなことが同時多発的に起こっています。
でも、この一つ一つの授業を洗練させていくことがゴールではなく、一つのきっかけであるということは、よる学校の大切なポイント

自分にはこんな一面があったんだ!とか、大人なのにこんなしょーもないおじさんもいるんだなとか、多様性のゴールデンタイムだからこそ、いろんな人や場に出会って、面白がりながら学ぶ場が「夜立よる学校」です。

これだけではまだまだ謎に包まれた部分も多いよる学校ですが、開校は2024年春頃を予定しています。

もっと知りたいと思った方は、よりお気軽にお問い合わせください!
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