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車重2t超のトヨタ 新型「アルファード」燃費は悪い? 厳しい実燃費テスト敢行

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車重2t超のトヨタ 新型「アルファード」燃費は悪い? 厳しい実燃費テスト敢行

■人気の新型「アルファード」実燃費をチェックしてみた

 2018年1月にマイナーチェンジし、兄弟車の「ヴェルファイア」とともに関係者も驚くほど好調な売れ行きを見せているトヨタの高級ミニバン、新型「アルファード」。デザインが大きな話題となっていますが、売れているには他にもワケがあるはず。カタログ値ではハイブリッドのJC08モード燃費は18.4km/Lと、車両重量が2トンを超える大柄な箱型ミニバンとは思えないほどの数値を達成しています。今回は実燃費を中心に改めて新型「アルファード」をチェックしてみました。

クラウンからアルファードへ代替増加 ファミリーだけのミニバンではなくなった?

 当日の天気は晴れ。気温は最高で26度です。エアコンは25度に設定しました。この実燃費テストはいわゆるエコドライブではなく、ごく普通のドライバーを想定し、燃費を意識せず、無理のない走り方で走行します。

 今回、テストしたのは新型「アルファード」の最上級グレード「エグゼクティブ・ラウンジ」。マイナーチェンジで兄弟車の「ヴェルファイア」以上に押し出しの強いフロントマスクになったと言われる「アルファード」はやはり存在感があります。

 それにしても、エグゼクティブラウンジのこの豪華なインテリアを目の当たりにすると、自分で運転するよりも後ろに乗せてもらいたくなるところですが、新型になってハンドルを握るドライバーにとっても走りのよさを感じられるようになったというので楽しみです。

■アルファード:一般道(街乗り) 実燃費[12.1km/L]

 まずは都内の一般道。平日の日中だったのでまずまず流れていて、トヨタが誇るハイブリッドらしくエンジンが頻繁に停止するのですが、エンジンが動いているときの音や振動も小さく、止まっているときの差が小さいので何ら気になることがない点もよくできているなと感心させられます。

 スタート地点から東名高速の基点近くまで走行距離は16キロあまりを走って、街乗りでの燃費は12.1km/Lでした。さすがはハイブリッドです。

 その後、東名高速へ。まず高速道では静岡県の御殿場ICを目指します。

 ところで、高速道路ではマイナーチェンジで搭載された「トヨタ セーフティ センス」に含まれる「LTA(レーントレーシングアシスト)」が、車線維持に必要なステアリング操作を支援してくれます。自然な印象で適宜アシストしてくれるので、高速道路でのロングドライブが、安全で快適になったことを実感します。

■アルファード:高速道(東名高速) 実燃費[14.7km/L]

 厚木JCTあたりまでは概ね平坦で、平均燃費が20km/Lを超えたときもあったのですが、その後は上り勾配がつづいて、中井PAの地点で走行距離は44.4キロのゾロ目、燃費は16.2km/Lとの表示でした。

 秦野中井ICから御殿場ICまでの区間はコーナーがつづき、制限速度が80km/Lになるのでそれに従いました。この区間はアップダウンが激しくなるため燃費は徐々に落ち込んで、御殿場についたときには走行距離74.1キロ、燃費は14.7km/Lとなりました。

■アルファード:ワインディング路 実燃費[7.9km/L]

 御殿場からは国道138号線、通称「乙女道路」を走って芦ノ湖スカイラインの湖尻線の料金所を目指します。参考までに計測したところ、前半はずっと上り勾配が続いて、燃費も5km/L台を表示していましたが、最終的には11.3km/Lまで上がりました。ちなみに13.7キロ走って、信号で止まったのは1度だけでした。

 そして、芦ノ湖スカイラインへ。こちらを、湖尻方面からアクセスして箱根峠方面に抜けると、ここも上り勾配の区間での燃費は5km/Lを切るほどだったのですが、最後の下りではみるみる伸びていって、距離9.1キロで6.9km/Lとの表示。

 さらに、箱根ターンパイクへ。こちらは芦ノ湖スカイラインよりも、コーナーのRが大きくハイペースなワインディングなのですが、まず頂上の「大観山駐車場」から下りのみを計測したところ、なんと25.2km/Lをマーク。これは例外として、リセットし直してふもとに近い「御所の入り駐車場」から大観山まで上ると今度は4.6km/Lとガクンと落ちます。そのまま上りと下りを通算したところ、7.9km/Lとなりました。瞬間燃費計を見ていると、勾配により燃費が大きく変わることがよくわかり、こうした高低差が大きいところでは、やはりそれなりの結果となりました。

 こうしてワインディングを走って感じたのは、ステアリング操作に対して正確に応答し、クルマの動きに一体感があることと、荒れた路面でも乗り心地がよく、タイヤがしっかり路面を捉えている感覚もあって、これほど大きくて重たいクルマでありながら、いわゆる「操る楽しさ」があることです。

■いかついデザインだけじゃなかった!新型「アルファード」の魅力

 帰路はACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)を使い、小田原厚木道路を走り、厚木JCTで東名高速へ。小田原厚木道路は制限速度が70km/hの自動車専用道で、車速が低い分、燃費的にも有利なはずなので、ラクに20km/Lを超えるのではと予想したのですが、あらためて走ってみて気づいたことには、小田原から厚木にかけての上り線は、微妙に上り勾配となっているようで思ったほど燃費は伸びませんでした。

 海老名サービスエリアで距離34.9キロ、燃費16.7km/L。厚木JCTからは制限速度が100km/hとなりますが、それに従い東京インターまで走ったところ、距離65.9キロで燃費は15.0km/Lとなりました。結局、往路と同程度の燃費となりました。

 燃費とは別に1日中、新型「アルファード」を走って実感したのは、疲労感がとても小さかったことです。大柄なボディなので気を使って疲れるかな? と思いましたが真逆でした。これにはクルマ自体の基本性能として直進安定性が高まっている上に車線維持支援機能まで付いていることが大きく寄与したと思います。

 このように、やはり市街地での燃費のよさが光ったわけですが、ハイブリッド車は高速燃費がよろしくないといわれがちなところ、重量級の箱型ミニバンでありながら、高速道走行もこの燃費なら十分な数値ではないかと思います。

 さらに、先進安全支援システムや快適装備も充実し、走りもよくなった新型「アルファード」のハイブリッドモデルは、より魅力的な優等生ミニバンに成長したことがよく確認できました。高価なクルマながら飛ぶように売れているのも納得です。

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