(写真=大高和康)
(写真=大高和康)

 同世代という関係で山崎拓、加藤紘一、小泉純一郎の「YKK」三氏とは永らく親交を重ねてきた。また、野田毅氏の発案で加藤氏と高村正彦氏との飲食懇談会も長期にわたって継続してきた。こうしたメンバーの中で一時の加藤氏は将来の首相候補の最右翼に数え挙げられるに至った。しかし残念ながら運命はこれを許さなかったばかりでなく、数年前には体調を崩し懇談会も欠席と化すに及んだ。

 そんな中、前々回の総選挙の応援弁士依頼を受け鶴岡へ出向いた。庄内空港に愛娘の鮎子さんが迎えに来てくれ、午後に数ヶ所のミニ集会を一緒に回り、候補者代理として彼女が演説するのを傍らで聴いた。その姿を見て以前に加藤氏が「後継は鮎子が最適と思っている」と話したのを思い起こした。テキパキとした口調で要領よく、しかも親しみを込めて、聴衆に語りかける能力に長けているのだ…。

 この時に加藤氏は無念の落選。前回の総選挙で彼女は父の無念を晴らして初当選。あれから丸一年が過ぎ、鮎子さんは一回生議員の中でも目を見張るような成長を遂げつつある。これはやはり優秀な政治家一家のDNAが起因しているのだろう。今後は得意とする政策分野を三点は保持して、成熟国家・日本に新たな活力を与えるように頑張って欲しい。山形のみならず日本の政治家であるように…。

まずは会員登録(無料)

登録会員記事(月150本程度)が閲覧できるほか、会員限定の機能・サービスを利用できます。

こちらのページで日経ビジネス電子版の「有料会員」と「登録会員(無料)」の違いも紹介しています。