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教皇、皇帝、国王、貴族という一握りの特権階級が支配者だった頃のヨーロッパ。人々は「人殺し」に明け暮れていた。彼らの日常は「戦争」とは異なる、単なる殺し合い。平和は束の間の安らぎにすぎなかった。血に飢えたライオンよりも野蛮な世界である。この「国」という概念すらない16世紀に生まれながら、「戦争にも掟(ルール)がある」という英知を著す信じ難い学者がいた。その名もフーゴー・グロティウス。彼の思想はのちにウェストファリア体制として実り、国際法の原型となる。天才グロティウスが混沌のなかに見出した「法」を日本一わかりやすく読み解く。なぜ日本人が『ウェストファリア体制』を学ぶべきか。第一の理由は、『ウェストファリア体制』が日本人が野蛮な世界で生き残るのに必要な武器だから。第二は、この掟(ルール)が日本人の手によって全人類が守るべき文明の法となったからである。この事実を知らないことが日本の罪なのである。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年12月04日
<目次>
はじめに 日本人の全人類に対する罪
第1章偉大な天才グロティウス、その悲劇の生涯
第2章なぜ宗教戦争は悲惨な殺し合いになるのか
第3章なぜ戦争と平和の方は必要とされたのか
第4章ウエストファリア体制の現実
第5章日本人の世界史的使命
おわりに
関連年表
フーゴー・グロティウス(15...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月12日
ウェストファリア体制の意味が良くわかる。ちょっと乱暴だけど分かりやすい語り口で説明がなされている。
グロティウスがやりたかったことは、殺人が当然だった世界、すなわち、異教徒や異宗派は人でないから殺して良いという世界から、暴力の独占主体を国家(王様)にして、貴族や教会から暴力を取り上げて、その同格の...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月02日
心の中で何を思ってもいい
人は殺してはいけない
お互いの存在を認め合う
そんな当たり前が当たり前でなかった欧州の獣の時代に、文明的な戦争を説いたグロティウス。
犯罪者と敵は違う。つまり、戦争は犯罪ではない。
欧州の法だったウェストファリア体制を本当の国際法体制にした、日本。
日本の罪は、国際...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年07月17日
◆「ウェストファリア体制」は日本語
現代世界のルールの源となっているウェストファリア体制について、深く学ぶことができます。
日本では当たり前に通じることが、ヨーロッパでは中々通じないことが良く分かります。
□天才グロティウス
『戦争と平和の法』の内容を通じて、国際法の概念を解説してくれています。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年04月12日
私は世界史の授業を高校二年生で受けましたので今から40年ほど前になります。高校二年になると受験科目を決めていて、理系を志望していた私は世界史は範疇に入っていませんでしたので、別の科目の勉強をしていました。とはいうものの歴史好きの私は、先生の授業の耳だけは機能していたのかもしれません。
中でも印象に...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年12月21日
憲政史家の倉山満の一冊。
ウェストファリア条約が現代の国際史の中で礎となる出来事であるということは彼の書籍で理解してたつもりだが、その体制が確立されてたのは20世紀に入ってからで、かつ日本が大きく貢献したというのは今回の本で初めて知った。
そして、現在はウェストアリア体制が崩壊して民族紛争が絶え...続きを読む
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