壁とともに生きる わたしと「安部公房」

壁とともに生きる わたしと「安部公房」

1,023円 (税込)

5pt

不自由で理不尽な社会で、心涼やかに生きるには?

自由に生きれば欠乏し、安定すれば窮屈だ。どうしようもなく希望や理想を持っては、様々な”壁”に阻まれる――。そんな私たち人間のジレンマを乗り越えるヒントは、戦後日本のカオスを生きた作家・安部公房にある!「マンガ家・ヤマザキマリ」に深い影響を与え、先の見えない現代にこそその先見性が煌めく作家の「観察の思考」を、著者の視点と体験から生き生きと描き出す!(NHKEテレ「100分de名著」2022年6月放送予定「安部公房 砂の女」に講師出演決定)

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壁とともに生きる わたしと「安部公房」 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年05月24日

    『ただ、時々こういった人間社会を俯瞰で考察した寓話や小説を読んで、現実の正体を確認しておくことも必要だと思っている。政府やメディアの報道や宣伝を鵜呑みにしてしまうような脳にならないようにするためにも、こういう作品を読んで我々が生きる社会に対する猜疑心を機能させておいたほうが、よほど自分を救うことにな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年07月15日

    「個人の実存」という安部公房の一貫したテーマを、個人と個人以外を隔てる「壁」という切り口で読み解く書評。著者の青年期の境遇が安部公房自身のそれと著作のテーマにシンクロしたということで、読み込みの深さや思索の濃さの度合いが高く、ここまで書物を自分事として読み込むことができれば、読書体験としては最高なこ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月11日

    ヤマザキマリさんに興味を持ち、「国境のない生き方」「仕事にしばられない生き方」を読みつつ安部公房の「砂の女」を読んだ。その後に読んだこの本は、安部公房が表現する自由の壁、世間の壁、革命の壁、生存の壁、他人の壁、国家の壁を解説してくれる。この本のおかげで安部公房文学の神髄に触れることができたから、ヤマ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月18日

    生きていく上での壁をテーマに、安部公房作品を通して、ヤマザキマリさんの経験を加味して、作品の解説本。パンデミックで生きづらさが表面化されてきて、この本読んで頭の中がすこし整理できた部分があった。安部公房作品読んでみたくなりました。

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    Posted by ブクログ 2023年01月29日

    「砂の女」は自由と不自由について書かれた本だと思うが、ヤマザキさんは「壁」をキーワードに彼女の視点から解説してくれている。
    “自由を求めるのであれば、そこに必ず普通している不安や不条理から目をそらしてはならない、それが安部公房文学の核心”
    安部公房の作品が本当に好きなんだろうし、文章自体も表現が多彩...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年10月24日

    安部公房は、昔「カンガルーノート」を読んで、よくわからない気持ち悪い話だなぁと思って終わってしまった。ただその時も、何とも言えない魅力があるとは思っていた。

    今回この本を読んで、安部公房を再読したいかと言えば、正直言って読みたくない。残酷描写が多いし、オチも救いがなく、読んで辛い気持ちになるのは見...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年08月20日

    昔から、大好きな作家の安部公房氏の本
    砂の女・壁・他人の顔・箱男
    一番大好きというか、忘れられないデンドロカカリアクレピディフォリア。
    不条理な感じが忘れられない作品ばかりです。

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    Posted by ブクログ 2022年06月30日

    ヤマザキさんも公房さんも大好きだが、蘊蓄はゲップかな。本棚の奥から赤線いっぱい引いた箱入りの「箱男」手に取る。「100分で名著」もよかったが、より深まった。コロナ禍、ロシア。社会不安高まっている今こそ公房作品と思う反面、進歩のない人間に自分含めて愛想尽かす。

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    Posted by ブクログ 2022年06月20日

    漫画家のヤマザキマリさんの安部公房論。彼女の人生とリンクした作品の紹介があります。「砂の女」を始めとして数多くの作品が登場します。
    ヤマザキさんについては、イタリアに住んでいる漫画家という印象ぐらいでしたが、この本を読みこれまでの半生のエピソードにまずびっくりしました。17歳で絵画の勉強のため単身イ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年08月28日

     イタリアで出会った『砂の女』から、
    安部さんにぞっこんになったマリさんの6つの「壁」をテーマとした思索本です。

     自由・世間・革命・生存・他人・国家を切り口に、
    不条理なこの社会をしたたかに生きる気づきをもらえます。

     安部公房の人生概観もできました。

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