福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

トンチャモンの話

2008年07月06日 |  〇文化・歴史

日本の人気アニメ「ドラえもん」が、韓国でも人気を集めている。

80年代に「トンチャモン」という海賊版漫画として韓国でデビュー(?)
した「ドラえもん」が、最近、ケーブルテレビのアニメ専門チャンネルを
中心に、「ドラエモン」として子どもたちの人気を得ている、とのこと。

親の世代が海賊版「トンチャモン」として楽しんだキャラクターを、
子どもたちの世代は正規輸入された「ドラエモン」として楽しんで
いるのだ。


△トンチャモン

この間の約30年は、「ヲタク」の韓国語学習20数年の個人史
とも、ほぼそのまま重なっている。

韓国社会の状況や日韓関係が、この間、大きく変化した局面も
あれば、全く変化していない部分もある。

いろいろ考えさせられながら、関連記事を感慨深く読ませて
もらった。

紙面の都合で原文の引用を省きながら翻訳練習してみた。

・・・・・・・・・・・

■トンチャモンVSドラエモン
(7月5日 連合ニュース)

「ドラエモン?トンチャモンじゃなかったっけ?」

子どもたちといっしょに映画館に行き、「ドラエモン - ジング
(のび太)の魔界大冒険」を見た親の中には、そんな疑問を持った
人もいるかもしれない。

実際、青色の丸っこい2頭身の体に顔とお腹だけが白いユーモラスな
ネコロボットについて、大人世代が呼びなれた名前は「トンチャモン」だ。

日本の人気漫画キャラクターを例にとって言えば、最近の子ども
たちに「チャング(クレヨンしんちゃん)」がいるように、80年代の
子どもたちには「トンチャモン(ドラえもん)」がいた。

つまり、「トンチャモン」の元祖とも言えるドラエモンの出身地は
日本。1969年生まれなので今年で39歳。

最初は漫画として登場したが、70年代後半にテレビアニメ化され、
その後、現在にいたるまで放映され続けている人気の長寿アニメだ。
映画化された作品だけでも27編を数えると言うから、まさに
日本の国民的アニメキャラクターと言えるだろう。

このキャラクターが「トンチャモン」という韓国式の名前を持つように
なった背景には、日本の大衆文化が開放される以前、日本漫画の
海賊版が乱舞していた80年代の時代状況があった。

現在のように韓日間の交流が活発でなかったせいもあり、
「ドラエモン」を「トンチャモン」という名前に変えた海賊版漫画が
出回ったのだ。「トンチャモン」は「トングル、チャリ、モンタン
(丸っこいチビすけ)」の頭文字を取って作られた韓国式名前だ。

中途半端な海賊版漫画ではあったが、オリジナルの正規輸入が
不可能だった当時、町の貸し漫画屋さんではニセの「トンチャモン」が
かなりの人気を呼んだ。

もちろん、当時においても、オリジナルのドラエモンをアニメで見た
子どもたちも一部にはいた。ビデオデッキを持っていた裕福な家の
子どもや、運良くそういう子どもと友だちになった子どもたちだ。

「トンチャモン」が「ドラエモン」という本来の名前を取り戻したのは
1995年のことだった。韓国の出版社が日本の版元と正規の
ライセンス契約を結び、漫画雑誌「パンパン」に「ドラエモン」を
連載し始めたのだ。

しかし、連載当時、本物のドラエモンはニセのトンチャモン時代ほどの
人気を得ることはできなかった。MBCが2001年から2年間ほど、
テレビ放映したこともあったが、放映が途中で打ち切られるなど
苦杯をなめたこともあった。

そんな「ドラエモン」が韓国で人気者になったのは、2006年、
ケーブルテレビで放映され始めたことがきっかけだった。

「ドラエモン」のテレビアニメ版は、その後、現在にいたるまで放映が
続く人気の長寿アニメとなっている。アニメ専門のケーブルテレビ局、
チャンプがまとめた今年上半期の作品別視聴率でも、「クレヨン
しんちゃん」に次いで堂々の2位にランクインしている。

ドラエモンは野良猫を意味する「ドラネコ」と起き上がりこぼしの
イメージが合体して生まれた(※)。原作者の漫画家、藤子不二雄は
作業部屋でいつも寝転がっていた野良猫と娘のおもちゃである
起き上がりこぼしを見て、後年、「日本のミッキーマウス」となる
ドラエモンを思いついたのだという。

(※)原文では、「ドラエモンは三毛猫を意味する『ドラネコ』と
起き上がりこぼしを意味する『エキモン』の合成語だ」とあった。
しかし、「ドラエモン」という名称自体は「ドラネコ」と「○○
えもん(人名)」の合成語だと考えられるので、意味が通じるよう
訂正翻訳した。


-以下省略-


(終わり)


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