女郎花(オミナエシ)と鬼百合
上:オニユリ
下:コオニユリ 葉がほっそりし、花序がやや短いので花が茎頂に集まって咲いているように見える
オニユリ (鬼百合 ユリ科 ユリ属 学名Lilium lancifolium 多年草) 葉は披針形、茎上部から大型の総状花序を伸ばし多数の花をつける。花は花被片6、雄蕊6、雌蕊1。花被片は橙色に暗紫色の斑点がつく。花被片の基部に突起状ものがついている。花被片の斑点と大型花序であることを併せて鬼を冠する。茎に白い毛があり、葉腋にむかご(珠芽)ができる。不稔で果実は実らず、増殖は球根(鱗茎)部につく木子やむかご(珠芽)などによる。このむかご(珠芽)および球根(麟茎)は食可で、観賞および食用に栽培される。
コオニユリ (小鬼百合 ユリ科 ユリ属 学名Lilium leichtlinii 多年草) 全体にオニユリと酷似し花だけでは見分けが難しいが、花被片の基部の突起は目立たず、披針形の葉幅が狭く、花序が短く花数が少ない。又、むかご(珠芽)を作らず果実が稔る。増殖は種子および鱗茎部につく木子などによる。球根(麟茎)は食用にされる。栽培するのであれば、(花序が小さいので)観賞のためというよりは食用が主目的になるだろうと私は思う。
子供の頃、畑で僅かばかりのオニユリを栽培していた。秋祭りのご馳走の一つに茶碗蒸しがあったが、これの球根(麟茎)が入っていた。むかごがついていればとっくに採って食っていただろうが、その記憶がないのでコオニユリだったのであろう。
属名Lilium ヤマユリ参照 ヤマユリ 花びら8枚の大輪が咲いた2013-07-16
種小名lancifolium lanceolatae+folium 披針形の葉
種小名leichtlinii Maximilian Leichtlin (1831-1910)の名前に因む
Maximilian Leichtlin (1831-1910) was a German botanist.
His botanical author abbreviation is "Leichtlin".Leichtlin spent his childhood in Karlsruhe, where he attended school and completed an apprenticeship in the Botanical Garden of Karlsruhe. After his apprenticeship, he began to travel the world.
マクシミリアンLeichtlinはドイツの植物学者であった。彼の植物学上の著者略称は"Leichtlin"です。彼はカールスルーエで幼年時代を過ごし、そこで学校に通い、カールスルーエ植物園で見習い期間を終えました。見習い修業の後彼は世界を旅し始めました。