つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

入江波光 軸 

2021年01月17日 | 入江波光



入江波光は佐橋が好きな画家の一人です。好きな画家というより憧れの画家という言葉が似合うようにも思います。開店以来何点かの作品を扱わせていただいて参りました。

入江波光について略歴などは省略させていただきますが、彼もまた誰よりも真摯に画業とむきあった画家で、少し理にこだわりすぎているのかなぁ?頑固すぎるかな?

入江波光の作品を見るとそういう要素を少し感じることがありますが、それらをすべて含めて。。 入江波光という画家の 質の高さ、強さに心を奪われます。

以下入江波光の「画論」より 彼自身の言葉を抜粋しこの画家の紹介とさせていただきます。


「芸術の世界に立てば個性はせまい自我である。」

「自分にあまり固執してはいけない。成長と創造のない苦しみに自分を追いやることになるから・・気前よくすべてを放り出すことによって自分が鍛えられる第一歩がある。」

「近代絵画の悪い一面は構想画が少ないことである。構想力が貧困というよりも無いのに等しい。伝統も古典も一切断ち切って自分一人の力で一つの新しい世界を確立し、そこへ華々しく躍り出ようとする現画壇の動き、これは近世絵画の悲劇である。」

「伝統の心の奥深く、底深く、釣瓶をおろしてみても汲み上がってくるものはいつもその人の努力とその人の経験とその人の理想と細心さが量を決めた水である。ただ、量の少ないことばかり云って画人の日々のつとめを怠ってはいけません。」








入江波光 軸 かにときす 紙本・彩色   35×44㎝   共箱  280,000










コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 上生菓子 | トップ | 岩橋英遠 軸 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

入江波光」カテゴリの最新記事