にわか日ハムファンのブログ記念館

　久しぶりに「栄養費」という言葉を聞きました。以下長めですが引用。

西武裏金でドラフト参加禁止か

　西武の太田秀和オーナー代行兼球団社長（５５）は９日、埼玉・所沢の球団事務所で会見し、スカウトがアマチュア２選手に対し「栄養費」の名目で計１０００万円以上の“裏金”を渡していたことを明らかにした。０４年に起きた「一場事件」に続く不正発覚で、現在、球界で取り組んでいるドラフト改革に影響を与えるのは必至。西武のドラフト会議参加権はく奪に発展する可能性もある。

　午後５時４０分。球団事務所で緊急会見に臨んだ太田球団社長の口から、衝撃の事実が語られた。「昨年（星野好男）前社長から、ある２選手に対して過去に栄養費を払っていたという話を聞き、１人の選手に関しては０５年６月の倫理行動宣言後にも栄養費を払っていたことを確認した。倫理行動宣言後の支出については不適切と言わざるを得ないので公表することにした」。

　２選手に対し金銭を渡していた西武スカウトは、０４年８月に「一場事件」が発覚したことでそれまで２７０万円を渡していた１人には供与を打ち切った。しかし、別の選手に対しては続行。０５年６月に１２球団で発表した「倫理行動宣言」をきっかけに打ち切りを決めたが、４カ月後の１０月にさらに５００万円を追加。計１０２５万７８００円を供与した。

　０６年８月には「倫理行動宣言」後の不正があった事実を把握していたという太田社長は、この日になっての発表について「ある人間から情報提供があったからです」と苦しい弁明に終始。０５年１０月に支払った５００万円については「本人の生活、学業を全うさせるため、不適切な関係を終わらせるために払った」と説明した。太田社長はスカウトらの処分の可能性を示したが、自らの辞任については否定した。

　西武は２選手の名前と年齢を公表せず、ドラフト会議で指名しなかったことだけを明かした。しかしスポニチの取材でＡ選手は関東の名門大学に所属する３年生内野手、Ｂ選手は関東の社会人チームの投手であることが判明している。

　球界ではドラフト制度改革に取り組んでいる。日本プロ野球組織（ＮＰＢ）では希望枠を維持する方針を固めたが、労組選手会は不正につながるとの理由で、撤廃を強く求めてきた。今回の事件で選手会側が態度を硬化させるのは必至で、協議が難航するのは確実だ。

　一方、ＮＰＢも現在、策定中の新ドラフト制度に「ドラフト参加権はく奪」「永久追放」まで明文化した罰則規定を盛り込むことを検討している。「一場事件」発覚後にも金銭を供与していた事実は重く、球界の自浄への努力が十全だったとは言い難い。襟を正す意味でもＮＰＢが「厳罰」を下す可能性は高い。（スポニチ・2007年3月10日）

　このニュースについては、正直なところ、驚きや憤慨というのはほとんど感じません。
　裏金の授受、しかも「一場事件」が発覚してからのことというのは、どう考えたって良いことではありません。それに、こういう言い方が適切かどうかは分かりませんが、発覚したのが西武、それに球団が自ら公表したという点に、意外感を感じないでもありません。
　とはいうものの、自分でも不思議なぐらい冷静さを持ってこのニュースを受け止められているのは、裏金の授受という存在すると裏で囁かれていた話が表に出ただけだからではないかと思っています。
　ただし、このことは、裏金の授受が問題にならないということを意味するわけではありません。問題はやっぱり問題です。
　（おそらくはバレる前に自ら公表して被害を最小限に食い止めたいと言う計算でしょうが）自ら公表した点を酌量するとしても、西武球団にはNPBによる調査を行った上で相応の処罰が下されるべきでしょう。
　そして、この問題が明らかになったことで裏金を渡していたのが西武だけなのか？という疑問は必ずや出てくるでしょう。
　それと同時に、今のドラフト制度じゃ裏金なんて防げないでしょ？という疑問も、出てくることでしょう（個人的には、ドラフト制度をいじるだけでは、裏金はなくならないと思いますが……）。
　NPBや他球団は、この疑問に関する誠意ある回答を求められることになる、ということも、この際明記しておきたいと思います。

　それにしても、「本人の生活、学業を全うさせるため、不適切な関係を終わらせるために払った」って、それなんて不倫関係？（不適切発言