みなさん、国宝「信貴山縁起絵巻」をご存じですか?
全部で3巻あるのですが、
そのうちの1巻『飛倉の巻(山崎長者の巻)』のオリジナルは
奈良国立博物館に所蔵されています。
それが絵本になったのです。
もともと、この絵巻には詞書(ことばがき)がないのです。
もちろん、よく見れば、どんな物語か推測がつくのですが、
とても、ファンタジックなお話なので、
奈良に住む地元の作家:寮美千子さんの素敵な文章がつき、
絵本になりました。
絵本では、自ら空を飛んで布施を集めて回る「命蓮さんの鉢」を
うっとうしく思った長者が、鉢を倉に片付けたところ、
倉ごと飛んでいってしまう事態に、という奇想天外な物語が展開する。
どの場面にも、楽しさと躍動感があふれ、
『鳥獣人物戯画』とともに日本の漫画のルーツともいわれています。
それが、身近な絵本になって読めるのですから、
素晴らしいですね!
お坊さんの托鉢の鉢が空を飛ぶ、まるでUFOのようで
今から850年前の作品とは思えない、現代的な発想も感じられます。
是非、一読をお勧めします。
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今日は「やまと絵本」の紹介でした。
梅雨なのに台風が来て、大変ですね。
お大事に!
絵でもなんでも、本物だけを見るのがいいのでしょうが、本物であろうが、複製であろうが、贋作であろうが、人それぞれ好みがあります!
ただ、そんな機会(出会い!?)って、少なかったりするから、信貴山縁起絵巻1巻の絵本、うれしくなっちゃいました。
(お話はたぶん知っていると思うけど、絵巻はみたことないんで、今度、絵本を手にして見てみます。楽しみ)