ホテルニューグランドの相談役名誉会長で、元横浜商工会議所副会頭の原範行(はら・のりゆき)氏が4月23日未明、肺炎のため死去した。89歳。フランス出身。葬儀はすでに近親者で執り行い、6月18日に「お別れの会」を横浜市中区山下町10、ホテルニューグランドで開く予定。

 1953年に東京工業大金属工学科を卒業後、日産自動車に入社。67年に同社を退社して原地所に入社し、同社社長を経て83年ホテルニューグランド社長に就任した。その後、2003年に同社会長、今年1月に相談役名誉会長。

 横浜を代表するクラシックホテルの顔として、1991年には新館のニューグランドタワー建設を手掛けた。自ら市内の有力企業に足を運び、企業や個人の協力を取り付けて「市民の共有財産のホテル」にふさわしい資本構成を実現。横浜の観光産業の活性化にも心を砕いた。

 横浜経済界でも存在感を発揮し、横浜商議所の副会頭を2000年から6年間務めたほか、日本ホテル協会や横浜美術館協力会の会長、横浜観光コンベンション・ビューロー評議員などの要職を歴任した。横浜を代表する実業家として知られる原富太郎(三渓)の流れをくむ原家の当主だった。

 これらの多方面にわたる貢献で00年横浜文化賞、04年旭日中綬章を受けた。

 横浜商議所は「市内観光・ファッション産業のほか文化、芸術活動など幅広い分野でご活躍され、地域経済の振興、発展に多大なるご尽力をいただいた。心よりご冥福をお祈りする」とのコメントを出した。