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紅花

2014年07月08日 19時56分28秒 | 花の神話と伝説
別 名 「紅花(コウカ、とも読む)」「末摘花(すえつむはな)」
    {サフラワー(Safflower)」「呉藍(くれのあい)」


花言葉 「包容力」「熱狂」「装い」「愛する力」「几帳面」
    「熱狂」「夢中」「情熱」「あなたは特別な人」
    「情熱的な恋」「化粧」「寛大」「雅量に富む」「特別な人」
紅の花(べにのはな)
季 語  「仲夏」
子季語  「紅花」「紅藍花」「末摘花」
関連季語

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・染料や化粧品の紅の原料となる花。
・山形県最上地方が栽培地として有名です。
・古くは末摘花(すえつむはな)といい、源氏物語にも「末摘花」の巻が見られ ます。
・花びらから紅が取れるのでこの名があります。

来歴 『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。

文学での言及 『源氏物語』末摘花の巻
くれなゐの末咲く花の道深くうつるばかりも摘み知らせばや 
                     藤原為家『夫木和歌集』
実証的見解 紅花はキク科ベニバナ属の越年草。
原産地はエジプトとされております。
日本にはシルクロードを経て五世紀ごろに渡来したといわれております。
高さは一メートルくらい。
六月から七月にか けて枝先に花径三センチほどの頭状花をつけます。
花は、はじめ紅黄色でだんだんに赤くなります。
葉には棘があり、茎を抱くように互生します。

摘む女わが世をいのれ紅の花   言水 「柏崎八景」
眉掃きを俤にして紅粉の花    芭蕉 「奥の細道」
行く末は誰が肌ふれむ紅の花   芭蕉 「西華集」
鏡なき里はむかしよ紅の花    二柳 「眉の山」
神子村や椿の下の紅のはな    闌更 「半化坊発句集」

ベニバナ(紅花、学名:Carthamus tinctorius)は
キク科ベニバナ属の一年草または越年草。
雅称を末摘花(すえつむはな)ともいう。
紅色染料や食用油の原料として栽培されております。

特徴
エジプト原産といわれ、古くから世界各地で栽培されております。
日本にはシルクロードを経て4 - 5世紀ごろに渡来したといわれております。
(6世紀伝来説もあります)。
古くは和名を「くれのあい(呉藍)」といい、中国伝来の染料との意味です。

高さは1m。
花期は6 - 7月で、枝先に頭状花をつけます。
花は、はじめ鮮やかな黄色で、徐々に赤くなります。

日本での産地
日本では、平安時代に千葉県長南町で盛んに栽培され、江戸時代中期以降は現在の山形県最上地方や埼玉県桶川市、上尾市周辺(桶川宿の頁を参照)で盛んに栽培されました。しかし、明治時代以降、中国産の紅花が盛んに輸入され次いで化学的に合成可能なアニリン染料が普及したことから、こうした紅花生産は急速に衰退しました。
現在では紅花染めや観光用などにわずかに栽培されております。

山形県ではベニバナが県花になっており、同県河北町には、「紅花資料館」があります。
また、千葉県長南町も紅花を町花に指定し、月1回の紅花染め教室を開催しております。

染料
紅花の花を摘んでから発酵・乾燥させたものが、紅色の染料や着色料(食品添加物、化粧品の口紅)の材料となります

紅の分離
ベニバナの花の色は黄色です。
紅色にするには花を摘んですぐに水にさらして乾燥させます。
これを何度も繰り返すと紅色になります。
ベニバナの花の色素は水に溶けやすい黄色の色素サフロールイエロー99%と水に溶けにくい紅色の色素カルタミン1%が混在しており、水にさらすことによって分離するのです。

紅花染め
紅花染めは、水にさらして乾燥させた花を水に含ませて餅つきと同じ方法で杵でついた後、丸餅の形にして乾燥させた状態の紅餅(べにもち)を灰汁の中に入れてかき混ぜた状態にしたのち、衣類を漬け込み(一次染め)水にさらす(灰汁はアルカリ性の液なので苦く、色もオレンジ色に仕上がる)。次に、紅餅入りの灰汁に烏梅を少量加えたものに漬け込み(二次染め)水にさらす(烏梅はクエン酸の多い酸性の液体なので酸っぱく、色も赤みが加わってくる)。さらに、烏梅を少しずつ加えて配合を変えながら何度も染め上げて水にさらし乾燥させると完成します。このような手間をかけるのは、色が中に染み込みにくい特性を持つからです。

そのほかの利用方法
生薬
乾燥させた花は紅花(こうか)と呼ばれ、血行促進作用がある生薬として日本薬局方に収録されている。この生薬は、養命酒などにも含まれる。また、紅花から作った生薬をツボなどの部位に塗る紅灸(べにきゅう)という灸の一種もあります。葛根紅花湯、滋血潤腸湯、通導散などの漢方方剤に使われております。
紅花油紅花の種子を搾った油は紅花油(サフラワー油)と呼ばれ、サラダ油として用いられたり、マーガリンの原料になったり致します。
口紅
紅花から赤色色素を抽出し、陶磁器製の猪口の内側などに刷き乾燥させたもの。良質な紅は赤色の反対色である玉虫色の輝きを放ち、江戸時代には小町紅の名で製造販売されました。
その他
奈良県生駒郡斑鳩町の藤ノ木古墳の有機質の分析の結果、紅花の花粉が発見され、その用途の解明が新たな課題となっております。
《基本情報まとめ》
・菊科。
・学名
  Carthamus tinctorius
   Carthamus : ベニバナ属
   tinctorius : 染色用の、染料の
 Carthamus(カーサマス)は、アラビア語の
 「quartom(染める)」が語源です。
・地中海沿岸、中央アジア原産。
・6世紀に高句麗(こうくり)の僧侶が日本に紹介し、
 推古天皇の時代から、紅色の染料をとるための
 植物として利用しました。
 6世紀の藤ノ木古墳からベニバナの花粉が検出されております。
・花から得られる紅は女性の口紅にされ、平安王朝人の紅や
 桜色の衣装を染め、また、古代エジプトのミイラの
 布の防腐にも使われました。
・源氏物語での光源氏は葵上(あおいのうえ)を弔う
 喪服に使用されました。
・種子からコレステロールを取り除くリノール酸を含む、
 良質の油が採れるので、今では食用油としての需要が
 多い(→ べにばなサラダ油)
 英語では「サフラワー」。
・油のすすは墨(すみ)として使われております。
・花は7月頃咲き、咲き始めは黄色、
 しだいに赤っぽく変わります。
 花は紅色の色素を含み、染料や薬用として使われております。
 紅花の名前もここからきております。
・山形県の県花。
 特に最上川周辺で栽培が盛んです。

・別名「末摘花(すえつむはな)」の云われ
   茎の末の方から咲き始める花を摘み取ることから。

   また、源氏物語に登場する女性で
   末摘花(常陸宮姫)という人がおりますが、
   その姫は鼻が赤いことから「紅鼻」とも呼ばれ、
   同じ読みの「紅花」にちなんでこの花の別名として
   「末摘花」の名前がつけられました。
 
・「紅(くれなゐ)の八塩(やしほ)の衣(ころも)
      朝(あさ)な朝(さ)な馴(な)れはすれども
              いやめづらしも」万葉集

・別名のスエツムハナ(末摘花)は飛鳥時代に中国から朝鮮半島を経て渡来し、咲き始めの管状花を、外側(末)の開いた花びらから順に摘んでいくことからつけられました。
・源氏物語五十四帖の巻名のひとつ、末摘花は、光源氏が紫の上に、常陸宮の姫君の鼻が紅花のように赤いとあざけったことからつけられています。
・花言葉「情熱的な恋」は、黄色から開花が進むにつれて紅くなる花色に対してつけられています。

ベニバナは春にタネを播いて育てると、梅雨に花が咲くので、下葉が枯れてきますが、草丈が高く、切花にして楽しめます。

キク科カルタムス属(ベニバナ属)、
耐寒性一年草、
原産地:インド、エジプト

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ウィキペディア その他より
必要に応じて、加筆・訂正致します。





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