「木村裕治展 落穂を拾う」 クリエイションギャラリーG8

クリエイションギャラリーG8
「木村裕治展 落穂を拾う」
2021/3/23~4/24



クリエイションギャラリーG8で開催中の「木村裕治展 落穂を拾う」を見てきました。

アートディレクターの木村裕治は、「Esquire日本版」や「朝日新聞GLOBE」といった雑誌を中心に、書籍や映画のポスターのデザインでも幅広く活動してきました。

その木村の仕事を辿るのが「落穂を拾う」と題した個展で、1982年の事務所設立以来、約40年のキャリアの中で手掛けられたデザインが展示されていました。



まず目立っていたのが雑誌の仕事で、ANAの「翼の王国」や小学館の「和楽」、それに中央公論新社の「婦人公論」などのロゴデザインが壁一面に散らばるようにして展開していました。



それらは時に自在に重なり合うようにも並んでいて、全体としてダイナミックなデザインを築いているようにも思えました。



木村のデザインは明快な構成や写真を引き立てるようなレイアウトなどを特徴としていて、どれもが一目で心に残るようなヴィジュアルばかりでした。



ともかく壁には余白の隙間がないほどに無数の作品が紹介されていて、それこそデザインの海に飲み込まれるような錯覚にとらわれました。



ミレーの絵画を連想させるタイトルの「落穂」とは、木村が仕事や生活の中で目に止まり、運ばれたり持ち込まれたもの意味するそうです。そしてそれらは木村のキャリアにおいて無数に集まったとしています。



過去の仕事を集めては分類するような考現学のような視点も垣間見えたかもしれません。また木村の「仕事は一旦終わったもの、そのままを展示するな、という声が聞こえてくる。」というメッセージも印象に残りました。



アートディレクターの有山達也やイラストレーターの下田昌克、それに写真家の永野陽一や筑摩書房の社長を務める喜入冬子ら、各界の著名人などが木村に寄せたコメントも面白いのではないでしょうか。かなり読ませる展示でもありました。



「そう、この個展のテーマは落穂。結論を出さなくてもいいんだ。ありのままを見ていただければ。そう思った時から気が楽になって、こんな個展になった、というわけです。この個展のおかげで落穂がまた増えたのはいうまでもありません。」木村裕治 *会場内リーフレットより

予約制ではありません。自由なタイミングで入場することができます。


撮影が可能です。4月24日まで開催されています。

「木村裕治展 落穂を拾う」 クリエイションギャラリーG8@g8gallery
会期:2021年3月23日(火)~4月24日(土)
休館:日・祝日。 
時間:11:00~19:00。
料金:無料。
住所:中央区銀座8-4-17 リクルートGINZA8ビル1F
交通:JR線新橋駅銀座口、東京メトロ銀座線新橋駅5番出口より徒歩3分。
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