野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

どこにでも雑草として咲いている「ハハコグサ」(春の花 21-62)

2021年05月02日 07時20分17秒 | 

どこにでも雑草として咲いている「ハハコグサ」。名前がいいので俳句では好まれる。「老いて尚なつかしき名の母子草 高濱虚子」。春の七草のゴギョウはこの花で、若芽などは食べられる。ハハコグサの名前は白い綿毛が「ほおけだつ」のでホオコグサと呼ばれたことによるという。名前で得をしている草の一つだろう。

(2021年春 川崎市)

■春の花シリーズ

「サクラソウ」(春の花 21-01)
「ワスレナグサ」(春の花 21-02)
「ヒメツルソバ」(春の花 21-03)
「レウィシア」(春の花 21-04)
「オオキバナカタバミ」(春の花 21-05)
「スイート・アリッサム」(春の花 21-06)
「ドウダンツツジ」(春の花 21-07)
「カントウタンポポ」(春の花 21-08)
「ホウキモモ」(春の花 21-09)
「アリウム・トリケラトゥム」(春の花 21-10)
「シャガ」(春の花 21-11)
「チョウセンレンギョウ」(春の花 21-12)
「キブシ」(春の花 21-13)
「キランソウ」(春の花 21-14)
「アネモネ」(春の花 21-15)
「タネツケバナ」(春の花 21-16)
「ヘビイチゴ」(春の花 21-17)
「山吹」(春の花 21-18)
「ホトケノザ」(春の花 21-19)
「海棠」(春の花 21-20)
「セイヨウシャクナゲ」(春の花 21-21)
「ホウチャクソウ」(春の花 21-22)
「ラミウム・ガレオブドロン」(春の花 21-23)
「キツネノボタン」(春の花 21-24)
「ビオラ・ソロリア・プリセアナ」(春の花 21-25)
「シロヤマブキ」(春の花 21-26)
「 アニソドンテア・マルウァストロイデス」(春の花 21-27)
「オランダミミナグサ」(春の花 21-28)
「斑入りビンカ・マジョール」(春の花 21-29)
「チエリーセージ」(春の花 21-30)
「スズラン」(春の花 21-31)
「ユウゲショウ」(春の花 21-32)
「レンゲ」(春の花 21-33)
「フジ」(春の花 21-34)
「シラン」(春の花 21-35)
「ヒメウツギ」(春の花 21-36)
「ナルコユリ」(春の花 21-37)
「アヤメ」(春の花 21-38)
「ナデシコ」(春の花 21-39)
「クレマチス」(春の花 21-40)
「シラー・カンパニュラータ」(春の花 21-41)
「ブルビネ・フルテッセンス」(春の花 21-42)
「ヒメライラック」(春の花 21-43)
「シラー・ペルビアナ」(春の花 21-44)
「サボンソウ」(春の花 21-45)
「スパラキシス」(春の花 21-46)
「ウツギ」(春の花 21-47)
「ハマナス」(春の花 21-48)
「コデマリ」(春の花 21-49)
「シロツメクサ」(春の花 21-50)
「スズメノテッポウ」(春の花 21-51)
「モッコウバラ」(春の花 21-52)
「ムラサキツユクサ」(春の花 21-53)
「ヤマオダマキ」(春の花 21-54)
「アジュガ」(春の花 21-55)
「ハナミズキ」(春の花 21-56)
「オオアマナ」(春の花 21-57)
「ストロベリートーチ」(春の花 21-58)
「タツナミソウ」(春の花 21-59)
「オガタマノキ」(春の花 21-60)
「オランダガラシ」(春の花 21-61)

■早春の花シリーズ

「チロリアンデージー」(早春の花 001)
「クリスマスローズ」(早春の花002)
「ツルニチニチソウ」(早春の花 003)
「ペーパーホワイト」(早春の花 004)
「日本水仙」(早春の花 005)
「黄水仙」(早春の花 006)
「カラスノエンドウ」(早春の花 007)
「ラッパスイセン」(早春の花 008)
「ヒマラヤユキノシタ」(早春の花 009)
「ジンチョウゲ」(早春の花 010)
「ヒメオドリコソウ」(早春の花 011)
「アラセイトウ」(早春の花 012)
「オオイヌノフグリ」(早春の花 013)
「ハクモクレン」(早春の花 014)
「玉縄桜」(早春の花 015)
「タチツボスミレ」(早春の花 016)
「河津桜」(早春の花 017)
「ノースポール」(早春の花 018)
「ヒヤシンス」(早春の花 019)
「ミモザ」(早春の花 020)
「フレンチ・ラベンダー」(早春の花 021)
「シデコブシ」(早春の花 022)
「ムスカリ」(早春の花 023)
「レンギョウ」(早春の花 024)
「クロッカス」(早春の花 025)
「馬酔木」(早春の花 026)
「ヤグルマギク」(早春の花 027)
「雪柳」(早春の花 028)
「イベリス」(早春の花 029)
「オオアラセイトウ」(早春の花 030)
「スノーフレーク」(早春の花 031)
「モクレン」(早春の花 032)
「ハナニラ」(早春の花 033)
「ヤマザクラ」(早春の花 034)
「ネモフィラ」(早春の花 035)
「キンギョソウ」(早春の花 036)
「福寿草」(早春の花 037)
「ベニスモモ」(早春の花 038)
「ソメイヨシノ」(早春の花 039)
「ハルジオン」(早春の花 040)
「キュウリグサ」(早春の花 041)
「コブシ」(早春の花 042)
「ヤエベニシダレ」(早春の花 043)
「カタバミ」(早春の花 044)
「ゼラニウム」(早春の花 045)
「ハコベ」(早春の花 046)
「おやゆび姫」(早春の花 047)
「ヒュウガミズキ」(早春の花 048)
「ヒイラギナンテン」(早春の花 049)
「ムラサキサギゴケ」(早春の花 050)
「源平枝垂れ桃」(早春の花 051)
「レッドキャンピオン」(早春の花 052)
「イワニガナ」(早春の花 053)
「アブラナ」(早春の花 054)
「ジャノメエリカ」(早春の花 055)

「ハハコグサ」

 ハハコグサ [母子草]
花の色 黄
開花時期 4月 、 5月 、 6月
誕生花3 月 1日花言葉無償の愛
花の特徴 黄色い小さな花がつぶつぶになって固まって咲く。 花(頭花)は真ん中にある筒状の両性花と、周りにある糸状の雌花からなる。
葉の特徴 葉はへら形で、互い違いに生える(互生)。
実の特徴 花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
この花について 属名の Gnaphalium はギリシャ語の「gnaphallon(フェルト)」からきている。 種小名の affine は「近似の」という意味である。
その他 春の七草の一つ御形(ゴギョウ・オギョウ)はこの花のことである。 若い葉や茎は食べられる。 今の草餅の材料は蓬(ヨモギ)だが、以前は母子草(ハハコグサ)が使われていたという。 全体にビロード状の白い綿毛がある。 和名の由来であるが、全体を覆う白い綿毛が「ほおけ立つ」ことから、かつてはホオコグサと呼ばれていた。それがハハコグサに変化したという。俳句の季語は春である。

生育地 人里の道ばた
植物のタイプ 越年草
大きさ・高さ 10~30センチ
分布 日本各地。 海外では、東アジアからインドにかけて分布。
名前の読み ははこぐさ
分類 キク科 ハハコグサ属

 
草の戸の軒端草なる母子草 富安風生
父子草母子草その話せん 高野素十
母子草焦土は今も草の底 田川飛旅子
母子草山々人の世を離れ 飯田龍太
目鼻寄せ羅漢が笑ふ母子草 有馬籌子
母子草跼めば影に入りにけり ながさく清江
母子草やさしき名なり莟もち 山口青邨
老いて尚なつかしき名の母子草 高浜虚子
菩提寺へ母の手を引き母子草 富安風生
百歩にて返す散歩や母子草 水原秋櫻子
老いて尚なつかしき名の母子草 高浜虚子
母子草母居る時の我が家好き 岡林知世子
母子草なりの小さき絮とばす 田畑美穂女
笑ひこらへし叱り羅漢や母子草 福田万紗子
母子草咲く登呂人の炉址かも 岡田貞峰
島どこもばつてん訛り母子草 川村哲夫
目鼻寄せ羅漢が笑ふ母子草 有馬籌子
石仏の嘆き聞く日ぞ母子草 秋元不死男
風雪に耐えてなぞへの母子草 吉井初枝
母子草母となりても母恋し 宮尾 寿子
母子草一束ねして活けられし 寺岡 小夜子
花御堂花の卍は母子草 河野静雲
母子草咲いて仏母の日なりけり 伊藤虚舟
母子草空真青にかたまれり 上野好子
母子草跼めば影に入りにけり ながさく清江
母在りし日には見ざりき母子草 矢島渚男
女坂に向くひと叢の母子草 河野多希女
菩提寺へ母の手を引き母子草 富安風生
母子草やさしき名なり莟もち 山口青邨
父と子の暮しに慣れて母子草 五十島典子
母子草利根の船路はすたりける 水原秋桜子
老いて尚なつかしき名の母子草 高浜虚子
娘の胸の少しふくらむ母子草 中村真由美
闇のほか土偶は知らず母子草 柴田三津雄
薄ら日や風に安らぐ母子草 田川美枝
母子草山々人の世を離れ 飯田龍太
母子草かなしき穂綿あげにけり 山崎保翠
いつまでも子なき妻かや母子草 遠藤緑雨
母子草咲く登呂人の炉址かも 岡田貞峰
母子草やさしき名なり莟もち 山口青邨
老いて尚なつかしき名の母子草 高浜虚子
遺伝子のやさしさうにも母子草 後藤立夫
引きのこしおきたる母子草咲けり 黒田杏子 木の椅子
母子草浦波荒びそめにけり 黒川龍吾
老いて尚なつかしき名の母子草 高濱虚子
千代田城天守閣跡母子草 坂本蓬子
まだ起伏残る在所の母子草 松下康雨
我ら知らぬ母の青春母子草 寺井谷子
引きのこしおきたる母子草咲けり 黒田杏子
火に焦げし土よ春なる母子草 右城暮石 声と声
獄遠く近き日曇る母子草 古沢太穂 古沢太穂句集
梅雨屋上に汝が青年母子草 古沢太穂 古沢太穂句集
母子草幾日も経て声に出す 和知喜八 同齢
母子草うなずく海風蜥蜴の手話 八木三日女 石柱の賦
小ひさきは女人の墓か母子草 稲垣きくの 黄 瀬
母子草墓地買ふ人の来て佇てり 長谷川かな女 花寂び
雨となる雲沖に出て母子草 長谷川双魚 風形
母子草壁間のそれ踏絵かや 下村槐太 天涯
老いて尚なつかしき名の母子草 高濱虚子
あまたたび家出で立ちぬ母子草 池田澄子
法然の国に来てをり母子草 大峯あきら
母子草能に泣きたる帰り道 田川飛旅子
母子草灯下に光る夜を大切に 田川飛旅子
ごぎやうはこべらそれから先の戦かな 藤谷和子
 
母子草 補遺
 
これやこの母子草芽もあはあはと 石塚友二 磊[カイ]集
ちちこ草ははこ草野川温みたり 臼田亜郎 定本亜浪句集
はじめにことばありきとちさきははこぐさ 加藤秋邨
ははこぐさなびきなびきて猫の上 加藤秋邨
われに一日母子草にも一日かな 高野素十
仮に挿す小壜になじみ母子草 岡本眸
火に焦げし土よ春なる母子草 右城暮石 声と声
我のせよ御形咲野のはだか馬 祐甫
鶏の目には鶏の世あらん母子草 加藤秋邨
山ははこ草貝殻草と乾燥花 山口青邨
山母子草といへるが群落す 清崎敏郎
寺の鐘鳴れば泡立つ母子草 飯田龍太
小石積むは祈りのしるし山母子草(やまははこ) 佐藤鬼房
石垣は弾痕深し母子草 水原秋櫻子 蓬壺
先乗りの子へ気使う手 母子草 伊丹三樹彦
草の戸の軒端草なる母子草 富安風生
灯台の正面はここ母子草 鷹羽狩行
筒井筒白き粉ふき御形咲く 岡井省二 鹿野
尼将車発願の寺ぞ母子草 水原秋櫻子 餘生
百歩にて返す散歩や母子草 水原秋櫻子 餘生
母子草やさしき名なり莟もち 山口青邨
母子草咲くにあらずや烽火台 加藤秋邨
母子草伸び細りたる茎に花 右城暮石 散歩圏 補遺 頑張れよ
母子草人の見やらぬ春闌けて 水原秋櫻子 緑雲
母子草壁間のそれ踏絵かや 下村槐太 天涯


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