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痛快、現代版時代劇?!『半沢直樹』!

TBS日曜劇場ドラマ『半沢直樹』が兎に角面白い!毎回名言も飛び出し、メディアでも大きな話題となっているが、視聴率も今年のドラマで最高記録を打ち立て、回を増すごとにどんどん盛り上がっているのだ。



2013年に放送されたオリジナルの『半沢直樹』も最高に面白かったが、今回の新シリーズも負けず劣らずの傑作である。コロナの影響で放送が危ぶまれたが、当初の4月スタート予定が7月と大幅にずれ込んだものの、満を持してスタートした。



2013年版は、父を自殺に追い込んだ大和田への復讐が半沢の大きな原動力として描かれ、最終回の“大和田の土下座”でクライマックスを迎えた。そして今回の2020年版は、東京中央銀行から東京セントラル証券に出向となってしまった半沢が、東京中央銀行との全面対決に打って出る第一部:電脳雑技集団/スパイラル編と、現在放送中の第二部:帝国航空編が展開されている。




特に今回の見所は、2013年版に続き、香川照之演じる大和田の再登場に加え、大和田の部下であった伊佐山部長がヒール役として新たに登場。伊佐山を演じる市川猿之助がまた歌舞伎のような最高に大げさな演技を見せており、“詫びろ!!”8連発など新たな名言が産まれている。そして、今回の2020年版第一部で最高の名言だったのは、大和田が半沢に放った“お・し・ま・いDeath!”だろう(笑)。”施されたら、施し返す、恩返しです“も素晴らしかったが、毎回傑作な名言を楽しみに観賞している視聴者も多いことだろう。




今回も出演陣が何とも豪華。2013年版から香川照之、及川光博、奥さんの花役である上戸彩、頭取の北大路欣也、そして国税庁の黒崎役を演じる片岡愛之助も再登場。これに加えて、新たに賀来賢人、今田美桜、東京03の角田晃広、スパイラルの社長役に尾上松也、吉沢亮、南野陽子、戸次重幸、江口のりこ、柄本明、筒井道隆、石黒賢、井川遥なども登場して大いに盛り上がっている。





池井戸潤原作のドラマはどれも最高に熱くて面白い。『下町ロケット』、『陸王』、『ルーズベルト・ゲーム』、『ノーサイドゲーム』など、どれも日曜劇場枠で大ヒットしている。池井戸潤のドラマは、熱いサラリーマン物語なので特に感情移入しやすい昭和世代の男性ファンが多いと思うが、と同時に『半沢直樹』などは、単なるサラリーマン物語を通りこして、善悪の描写もはっきりしており、もはや現代版の“時代劇”と同じパターンなのだ。悪徳商人の越後屋がいて、それを銭形平次、桃山の金さん、大岡越前、水戸黄門、暴れん坊将軍などが懲らしめて行く展開とまさに同じであり、時代劇のわかりやすさを現代劇に持ちこんだかのようなストーリー展開がウケているのだ。



悪役が憎たらしければ憎たらしいほど、強ければ強いほど話は盛り上がるし、面白くなる。そして半沢お約束のセリフ、“やられたらやり返す、倍返しだ!”や、“土下座しろ~!!”となるクライマックスは、水戸黄門の印籠や、金さんの桜吹雪の入れ墨と同じ、いやそれ以上の破壊力があるのだ。その意味では、多くの歌舞伎役者を投入し、ちょっとやり過ぎなくらいの演技になっているのも『半沢直樹』ならではの魅力である。



『半沢直樹』を見た後は誰もが“スカッ”として、元気に月曜日が迎えられる。これが男性だけでは無く、女性や、あらゆる世代の視聴者にウケている要因ではないか。これから第2部の展開、最後まで楽しみにしたい。
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