棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

インドネシア-ニアス島

2008-03-28 10:27:31 | 大人の童話
現在は満足な産業の無いニアス島。
クラクラする暑さのなか、ようやくたどり着いた山奥の集落。
立派な石畳の広場中央にある、お堂のようなところで休んでいると、
「ニッポンジンデスカ。ジョートーネー。ビンタ、こわかったあるねー」と、奇妙なニホン語。
インドネシアにいけば、お年寄りから聞かされる、侵略日本軍の爪あとだ。
なんとニアス島にも一時期、日本軍が駐屯していたというから驚きだ。

東南アジアの旅は、「すみませんでしたねー」と、なんとなく自責の念にかられる旅でも在る。
そんな時、インドネシアの御老人は「サマサマ。あなたはわるくない」と言ってくれる。

インドネシア語で、最も素敵な言葉だ。
サマサマ--お互い様とも、気にするなとも。
欧米人にはない、日本も含めた東南アジア人にある、心情かもしれない。

ニアス文化の今ひとつの謎、巨石文化。
どこの広場にも必ず作られているのが、高さ2M以上はある、石積みの跳び箱だ。
実際に観たわけではありませんが、男たちの成人儀式として、飛び越えるらしい。
そのほか、直径2Mはある、すばらしい石テーブル。石柱・彫刻・椅子など限が無い。
不思議なことに、近在に石切り場がないことであった。

写真は数ある集落の一つ。
インドネシアの種族の多くが「首狩り」の習慣があった。
前記のダヤック族やニアス族は、60年ほど以前まであったという。
ニアス族は近年まで、村単位で戦争をしあい、苦役としての奴隷を確保しあっていた。
そのため、集落は見晴らしのきく、高台に広がっている。
長老から、やしのみ爆弾で戦った話など、面白かったが
ある村などは全焼し、古い家は消失してしまったといった。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿