1話で出会ってから急速に強い絆を育んだ一護とルキアは、一護の霊力消失により破面篇最終話(423話)でお別れし、次の死神代行消失篇の後半(459話)で再会しました。


一護にとってのルキアの存在の大きさについて。

一護がずっと欲しかった護る力を与えたり、後に一護が一心に受け売りするほど心が楽になった言葉をかけたり(しかも一護最大のトラウマの母の死関連で)、一護の雨を止ませたり、破面篇冒頭で苦悩する一護を再会後すぐに救って元通りにしたり、他色々と、一護にとってのルキアの存在の大きさが伝わってくる描写は作中で何度もされています。


二人が離れ離れになっている死神代行消失篇にも、一護にとってのルキアの存在の大きさが再認識できる特別感溢れる描写が複数あるので、この記事ではここに焦点を当ててまとめました。


一護がルキアと再会するまでの間のルキア未登場期間にも何度もそういった描写があることで、ルキアの特別感が一層際立っていると思います。



目次



消失篇1話目からルキアに言及(424話)


消失篇1話目の424話は、前話のルキアとの切ない別れから約17ヶ月も経っていますが、死神の力を失くした一護が空元気なのが一目瞭然だったり、一護がルキアに言及する描写が二回もあったりと、あの切ない別れの余韻をかなり引きずっているように見えます。



ルキアを想う一護のモノローグ


あれから

ルキアは


一度も空座町に

来ていない

[出典:©久保帯人『BLEACH』49巻424話/一護の台詞]


まず、ページの半分を占める大ゴマの中に、この強調された一護の独白の文字だけが大きな余白を残してポツンと書かれている描写があり、ルキアと別れた一護の心に大きな喪失感がある様子を表している印象を受けます。



[出典:©久保帯人『BLEACH』49巻424話]



消失篇1話目は、破面篇ラストの前話からかなり時間が経っている(高1だった一護が高3になった)こともあり、現状を説明する一護のモノローグが多いです。


一護が死神だった事を証明する手元に残った唯一の証拠の代行証のこと、今は石田が虚退治をしていることが語られた流れで、このルキアを想うモノローグがドンと1コマだけ印象的に出て、その次のコマでは少し時間と場所が飛んで昼休みの屋上シーンになっています。


一護が一瞬ルキアを想う描写が強調されたすぐ後に場面が切り替わるので、一護の喪失感や切ない余韻がとても印象的に残る演出になっていると思います。



一護のモノローグは思い込みだった


ちなみに、藍染との戦いで一護が死神の力を失ってから死神代行消失篇に至るまでの、原作では描かれなかった空白の17ヶ月の様子が描かれた小説『BLEACH The Death Save The Strawberry』では、ルキアが一護との別れから約4ヶ月後に空座町へ来ていたことが分かります。


ルキアが一護に死神の能力を取り戻させる決意を固めたその日、ルキアは浦原に相談する為に久々に空座町へ行きました。


つまり、この一護のモノローグは完全に一護の思い込みだったことになり、更に切なさや尊さを感じます。



死神が見えなくなっている一護が知らないだけで、ルキアが空座町に来ていた可能性があるにも関わらず(そして実際に来ていた)、

「『俺の所に』ではなく『空座町に』ルキアが一度も来ていない事を断定している」ことが好きです。


何故なら、 “もしルキアが空座町に来たら俺に会いに来ないはずがない。来た事を他の仲間たちが教えてくれないはずがない。” といった確信が一護にあることが読み取れて、一護にとってのルキアの重要性や強い絆を凄く感じられるからです。


ルキアと別れてから一度も彼女と関われていなかったことで『俺の所に来ていない』と一護が断定してるなら分かりますが、全域には目の届かないはずの『空座町に来ていない』と断定しているので。


意識的か無意識的か分かりませんが、やはり一護にとって “ルキアが空座町に来る=ルキアが俺の所に来る” “ルキアが俺の所に来ていない=ルキアが空座町に来ていない” という感覚でいたように思えるので、とても切なくて尊いです。



強がる一護の心を代弁する啓吾


一護が大ゴマを使ってルキアを想ったすぐ後に、一護と啓吾の会話にルキアの話題が出るシーンがありますが、啓吾が一護の図星を突いているように見えます。


突然ルキアの話を始める啓吾に、「なんでソコでルキアが出てくんだよ」と最初から面白くなさそうな反応を返す一護は、ルキアのことを気にしてるからこそサラッと流せず突っ掛かった態度になったと思います。

啓吾に心を読まれたようで面白くなかった感じかなと。


啓吾に「あれから1回もカオ見せないなんて冷たくね?」と聞かれたら、一護はそれを否定し空座町の担当は外れてるからカオ見せねえのが普通だと答え、「…淋しくね?」と聞かれたら「淋しいワケねえだろ」と否定しますが、図星を突かれたと思われる一護はずっと拗ねた顔をしてます。


この時の啓吾は、強がる一護の心を代弁してるように見えます。

一護が啓吾に答えたことと、“ユウレイが見えない生活に憧れた・俺は憧れてたものになれたんだ”という独白は、次に引用した一護の想いを考えても、本音を抑えて自分に言い聞かせている言葉だと思います。



力を取り戻したかった

だけどその方法は何一つ見つからなかった

耐えるしかなかった

17ヶ月 無力に

[出典:©久保帯人『BLEACH』52巻459話/一護の台詞]



後の459話で仲間たちが敵になっていく中、銀城にも裏切られ死神の力を取り戻す為に習得した完現術を奪われ、泣くほど激しく絶望した時に吐いたこの本音から、死神の力を失くしてからずっと一護が強がっていた事を痛感できます。


もちろん、「淋しいワケねえだろ」に関しても強がりだと思います。



淋しさを何度も否定する事で逆に淋しさが際立つ


死神の力を失ってルキアと別れた一護が、ルキアがいない事への淋しさについて言及したことは2回あります。


そして、2回とも淋しさを否定しているのですが、後述のように強がっているように見えるので、ルキアがいない淋しさを何度も否定する事で逆に一護の淋しさが際立っていると思います。



■423話「淋しそうなカオもしてねえ!」


ルキアとの別れ際、ルキアに「そう淋しそうな顔をするな」と言われた時の反応。


だがこの直後、一護はルキアと別れる直前に凄い切ない顔になる。

(ちなみに、ルキアに指摘された直前のコマの一護の顔も確実に淋しそうな顔に見えます)



■424話「淋しいワケねえだろ」


ルキアがいない淋しさを啓吾から指摘された時の反応。


同時に一護が独白した“霊力が無い生活に憧れてた”ことについては、459話の一護の本音(先述の引用参照)等で強がりだったことが確定。

よって、淋しさを否定したこの台詞も強がりの可能性がとても高い。



この2つの話は約17ヶ月も間があるのに、ルキアとお別れする時から一護はもうずっと強がっているように見え、ずっと切ないです。


消失篇で啓吾から淋しさを指摘された一護は、破面篇ラストのルキアとの別れ際、既にルキア本人にも淋しさの図星を突かれていたと思います。



何だ そう淋しそうな顔をするな

貴様に私が見えなくなっても 私からは貴様が見えているのだぞ

[出典:©久保帯人『BLEACH』48巻423話/ルキアの台詞]


何だそれ 全然嬉しくねーよ

あと淋しそうなカオもしてねえ!

[出典:©久保帯人『BLEACH』48巻423話/一護の台詞]



このやり取りは、二人がいつもの調子で軽口を叩き合っているのですが、その直後に一護の視界からルキアが消えていく所からは完全シリアスになり、最後の最後に言葉を交わし見つめ合うシーンでは、二人とも激重感情に溢れたものすごく切ない顔をしています。


ルキアとの別れが本当に淋しくなかったら、こんな表情にはならないと思います。



[出典:©久保帯人『BLEACH』48巻423話]



一護の夢に現れるルキア(425話)


この たわけ!

起きろ 一護!

[出典:©久保帯人『BLEACH』49巻425話/ルキアの台詞]


一護の夢の中に恋次・白哉・ルキアのシルエットが順に現れて一護を起こそうとする425話のシーンでは、ルキアは明らかに一番大きく描かれトリで登場しています。


この時、一護の夢に出て来たのはルキアだけではありませんが、この記事でまとめたように死神代行消失篇で一護と再会するまでのルキアの特別描写が複数あることを考えると、これもその一環だと思います。



一護が死神の力に誇りを持った時の事を思い出すシーン(436話)


完現術の修行中、一護が初めて代行証から完現術を発現できた時に鍵となったのは、「死神の力に誇りを持った時の事を思い出す事」です。


完現術者だった事が判明したチャドが、初めて力を使えた時に自分の心にあったのは誇り。

誇りを失わずに持ち続けられたのはアブウェロ(じいちゃん)のお陰だった経験から、一護に誇りを思い出すよう助言しました。


それを聞いた一護の脳裏に、これまで死神として戦ってきた幾つものエピソードの場面が時系列順に駆け巡り、最後に破面篇ラストで別れた時のルキアの姿を強く思い出した瞬間に代行証が反応して、完現術が使えるようになります。


このシーンは、最後のルキアのコマ以外は全て大ゴマではなく、全て既出絵の回想になっています。


そして、次の引用のように、一護が最後に強く思い出した別れ際のルキアだけページの右半分を占める大ゴマに描き下ろしされ、その左半分の大ゴマには切なくギュッと目を閉じ代行証を強く握り締める一護が描かれている事から、明らかにルキアが特別に描写されているのが分かります。



[出典:©久保帯人/集英社『BLEACH』50巻436話]


この時、一護が死神として戦ったエピソードの場面が誇りの回想を占める一方で、最後のルキアに関してはそうではなく、一護の霊力消失による別離の時に一護の視界から消えゆく最後の姿です。

穿界門へ向かおうとしているルキアが別れを惜しむように、美しく切なく微笑みながら一護の方を振り返っている姿です。


戦いの記憶とはまた違うルキアのことを「死神の力に誇りを持った時」として一護が最後に強く思い出している事にも、特別性を感じます。


これらを踏まえて、助言をしたチャドの経験と今回の一護を重ねてみると、チャドにとってのアブウェロ=一護にとってのルキア、との解釈ができると思います。


つまり、誇りを思い出す事で一護が初めて完現術の力を使えた時、心に最も強く特別に想った存在はルキアだから、一護が誇りを失わずに持ち続けられたのはルキアのお陰で、一護にとってルキアは誇りであると言えると思います。



死神代行証から突然聞こえたルキアの声(438話)


……が無いだろう!

一護の奴がそんな──…

[出典:©久保帯人『BLEACH』50巻438話/ルキアの台詞]


何だよ今の──────…

今のは……

ルキアの声だった───…!

[出典:©久保帯人『BLEACH』50巻438話/一護の台詞]



一護が初めて完現術を使った修行を終えた時に、霊圧が引っ込んだ代行証から突然ルキアの声が聞こえてきました。

タイミングよく一護の耳に途切れ途切れに聞こえてきたのは、尸魂界にいる現実のルキアの話し声です。


突然起こった数秒位の出来事で、ノイズ混じりの聞き取りにくい状況にも関わらず、一護はそれがルキアの声だとすぐに気付きます。


ちなみに、この時ルキアは尸魂界で「黒崎一護の監視の為」と命を伝達されたことに激昂し猛反発して一護を庇っていたことが、後の476話で判明します。


離れ離れでも、変わらず強い絆で結ばれている一護とルキアが大好きです。

むしろ、お別れしたことで二人の絆は更に強くなったと思います。

 

代行証は尸魂界との通信装置でもあるから、声が聞こえてきた理由は説明が付きますが、ルキアの声だけが聞こえてきた理由は憶測の域を出ません。

単なる偶然でも嬉しいし、代行証が一護の心に応えて完現術発現時に最も強く想った相手と一瞬だけ繋げた、みたいな事でも嬉しすぎます。


一護はこの時まだ代行証が通信装置であることを知らないので、意識的に通信機能を使えない中で起こったのがまた良いなと思います。無意識にルキアを求めた感じが。



浦原商店に現れた「最後の一手」(448話・449話)


一護の知らないところで進んでいた、一護の死神の力を取り戻す為の計画は、浦原が1年がかりで開発した死神能力再譲渡用の刀に、複数の霊圧を込めるというもの。

その「最後の一手」として、自身の霊圧を最後に刀に込める為、浦原と一心もいる浦原商店にルキアが現れます。


ルキアの霊圧を最後に刀に込める理由は、最初に一護に流れ込む霊圧にする為。

一護は一度ルキアの霊圧を受け入れているから、そのルキアの霊圧で刀をコーティングすれば他の人たちの霊圧も馴染みやすくなる筈だから、との事です。

計画の詳細は、空白の17ヶ月を描いた小説『BLEACH The Death Save The Strawberry』の方で明かされています。


このシーンは登場した死神の顔が描かれておらず、本誌掲載時は誰が何をしようとしているのかさえハッキリ分からない状況でしたが、それが期待通り一護の為に動くルキアだと分かった時は本当に感動しました。


一護の為にルキアしか出来ない重要な役割があることが凄く嬉しいです。



一護とルキア再会&死神能力の再譲渡(459話・460話)


■1話を思い起こさせる描写/連載10周年記念の節目に掲載


■一護のルキアへの絶対的信頼を見抜いている一心


■破面篇序盤の再会を思い起こさせる描写もある


■自分が見張っていないと一護が腑抜けるのを自覚しているルキア


■絶望を振り払う活入れ



1話を思い起こさせる描写/連載10周年記念の節目に掲載


[出典:©久保帯人『BLEACH』52巻459話]


ついに訪れた一護とルキアの再会。

そしてBLEACH1話「Death & Strawberry」を彷彿とさせるルキアから一護への死神能力再譲渡があるこの459話「Death & Strawberry 2」は、本誌では記念すべきBLEACH連載10周年の節目となる、1話掲載から丁度10年目の週に掲載されました。


これは偶然ではなく、作者の久保先生はこの回をこの週の掲載に合わせる為に消失篇の頭から調整して描いていたようで、それを当時のTwitterで語っています。



10周年ありがと!まあ、あの週に合わせる為に新章頭から調整してたからねぇ(笑)。

[出典:久保帯人先生の初代Twitter@tite_kubo/2011年8月25日のツイート]



この熱すぎる回は、終盤に一護とルキアが再会して死神能力の再譲渡があり、一護が再び死神に戻れたところで終わります。

そして、その次の話がBLEACH連載10周年記念号としてジャンプ本誌に大々的に掲載され、二人の再会の続きの様子が描かれています。


更に、その記念号の巻頭カラーは「刻は経てども─── ───絆は断てぬ」という素敵な煽り文のある、一護とルキアの素敵な2ショットになっています。


別れて刻が経っても断てない絆がある一護とルキアの再会は、敵の能力により一護とずっと側にいた仲間たちとの絆が断たれた事と対比になっているような印象を、この煽りから受けました。


「THE REBOOTED SOULS」のルキアの紹介ページにも、一護とルキアの再会シーンについて素敵な解説がされているので、この流れでご紹介します。


ルキアの刀に貫かれ、一護は再び死神の力を得ることに。初めて出逢った時と同じように分かり合い、より確かに繋がるルキアと一護の心。

[出典:©久保帯人『BLEACH THE REBOOTED SOULS』]



ちなみに、1話と重なる二人の再会&死神能力再譲渡の回(459話)の方が丁度連載10年目の号に掲載されていますが、この感動的で衝撃的な展開のネタバレ回避の為に、次号の方を連載10周年記念号にしたのではないかと思います。


二人の感動の再会の続き(460話)が掲載される号を記念号とし、その記念すべきジャンプの表紙を絶望から復活した新たな死神姿の一護が飾り、その記念すべき巻頭カラーを一護&ルキアにする演出がされたのだと思うと本当に感動します。


これまで長い間ずっと深い絶望の底に居た一護が、ルキアと再会して再び死神の力を取り戻したことで一気に復活する感動と爽快感。

二人揃った安心感と安定感と貫禄は、さすがです。



■1話「Death & Strawberry」

 ・No.36・37合併号掲載

 ・2001年8月20日・27日特大号

 【一護とルキアが出会う&ルキアが一護へ死神能力譲渡】

↓BLEACH連載開始から丁度10年後

■459話「Death & Strawberry 2」

 ・No.35・36合併号掲載

 ・2011年8月22日・29日号

 【一護とルキアが再会&ルキアが一護へ死神能力再譲渡】


■460話「Deathberry Returns2」

 ・No.37号掲載

 ・2011年9月5日特大号

 【【BLEACH連載10周年記念号】】

 ・巻頭カラーは一護&ルキア



この記事のテーマの最たるエピソード。

これを特別描写と言わなかったら一体何なら特別なのか本気で分からないほど一護&ルキアの特別感が溢れていて、本当に感無量です。



一護のルキアへの絶対的信頼を見抜いている一心


ルキアとの再会直前。


一護は、月島の能力のせいで家族や仲間たちが全員敵となっていく中、自分を裏切った銀城に完現術を奪われ絶望し、その直後に背後から刀を貫かれたことで、近くに現れた一心と浦原にも裏切られたと勘違いし怒りと悲しみをぶつけ更に絶望します。


ですが、更にその直後に見えたルキアにだけは、自分に刀を刺しているにも関わらず敵認定せず、味方のままだと信じきっている様子から、ルキアとの強い信頼関係が伝わってきます。



…馬鹿野郎 俺じゃねえよ

よく見ろ もう見えてる筈だ

その刀を握ってんのが誰なのか──

[出典:©久保帯人『BLEACH』52巻459話/一心の台詞]



この一心の台詞は、「ルキアちゃんのことなら信じられるだろ」という意味が含まれているのが読み取れて感動します。


普通、一護がルキアの姿を再び見られるようになってすぐに分かる事は、一護の霊力が戻った事だけです。

次々と仲間たちが敵になっていくこの状況で、ルキアが敵味方のどちらなのかは、その姿が見えただけでは分からない筈だからです。


むしろ、自分に刀を刺してるのでルキアのことも敵認定しておかしくない状況なのに、一護が唯一何も疑わず開口一番「──ルキア……。」とだけ呟くことから、ルキアへの信頼感が溢れています。


この一護の台詞は最後の「。」がポイントだと思ってます。

ルキアの名前を呟いただけで台詞が完結しているので、この後に「お前も敵なのか…?」みたいなネガティブ発言を続ける気が無い事が分かるからです。


一護が、久々に再会したルキアを瞬時の判断で真っ直ぐ信じきってるのが尊くて、変わらない二人の信頼関係・強い絆が本当に素敵だと思えるシーンです。



破面篇序盤の再会を思い起こさせる描写もある


この再会シーンは、サブタイトルや死神能力再譲渡が1話を彷彿とさせるのに加え、次のように破面篇序盤での一護とルキアの再会を彷彿とさせる描写もあります。


【破面篇序盤の再会と消失篇の再会の共通点】


■サブタイトルが一護とルキアを表す「Death & Strawberry」


・破面篇の再会回(22巻195話)→「Death & Strawberry [Reprise]」

・消失篇の再会回(52巻459話)→「Death & Strawberry 2」


■腑抜けた顔を見せた一護にルキアが怒って、顔に跳び蹴りして活を入れる。


■再会後すぐ、深い絶望の中にいる一護をルキアが救って復活させる。



一護&ルキア特有のやり取りや、ルキアが一護を救い上げて物語を大きく廻す展開が、作品の節目に繰り返し描かれていることも感慨深くて、とても感動します。



自分が見張っていないと一護が腑抜けるのを自覚しているルキア


だらしなくピイピイ泣き腐りおって!!

私が見張っておらぬとすぐ腑抜けるな貴様は!!

ああ情けない!!

[出典:©久保帯人『BLEACH』53巻460話/ルキアの台詞]



感動の再会も束の間。二人はすぐ痴話喧嘩に発展しますが、一護にはルキアが必要だということをルキア自身が分かってることと、それを否定しない一護がまた良いです。


何度も一護を心身ともに支えてきたルキアが言うと、とても説得力があります。


「私が見張っておらぬとすぐ腑抜けるな貴様は!!」という言い方が可愛すぎる、大好きな台詞の一つです。



絶望を振り払う活入れ


…銀城と言ったな

貴様が奪ったのは 完現術とやらと融合した一護の力の上澄みに過ぎぬ

死神の力は一護の内から湧き出るもの

貴様如きが奪い尽くす事など毛頭できぬ!

[出典:©久保帯人『BLEACH』53巻460話/ルキアの台詞]


“死神の力を根刮ぎ奪い取ったから、一護に死神の力が戻る筈が無い”と主張する銀城に対して冷静に言い返すルキアですが、「貴様如きが」など言葉の端々から銀城への激しい怒りと一護への強い敬意や信頼感が溢れていて尊いです。



一護!

奴等は知らぬ

貴様を絶望させるには この程度では足りぬという事を!

貴様がこれまで どれほどの絶望をくぐり抜けてきたのかという事を!

見せてやれ一護!

絶望では 貴様の足は止められぬという事を!

[出典:©久保帯人『BLEACH』53巻460話/ルキアの台詞]


まだ再会してから少ししか時間が経っていないのに、何度も一護を叱咤激励しているルキア。


この活入れの前にもルキアは、一護が散々苦しめられた月島の「過去を塗り替える」能力に対して「失った絆なら もう一度 築き直せば良いだけの事だ! 違うか 一護!!」と力強い言葉をかけています。


もはや背中を押すというより背中を蹴り飛ばすくらいの勢いで何度も一護を前に進ませてくれるルキアが本当に頼もしくて格好良くて、一々感動します。

一護の側にルキアが居る時の安心感が半端ないです。


余談ですが、最終章の終盤のラスボス(ユーハバッハ)戦で一護が「━━━━“絶望”が何だって?よく知ってるぜ 今まで何度も乗り越えてきたんだからな!」と言うシーンを読んだ時、このルキアの台詞を思い出しました。



まとめ


【死神代行消失篇での一護とルキアの再会までにあるルキアの特別描写】


■424話

ルキアがいない消失篇1話目で早速、一護がルキアについて言及する

■425話

一護の夢にルキアのシルエットが大きめに登場

■436話

一護が死神の力に誇りを持った時のことを思い出す時、別れ際のルキアを最後に強く想って完現術を発現

■438話

一護の持つ代行証から現実のルキアの声が突然聞こえる

■448話・449話

一護に死神の力を取り戻す計画の最後の一手として、謎の死神が浦原商店に現れる(※後にこの死神がルキアだと分かる)

■459話・460話(連載10周年記念号)

一護とルキア再会&死神能力の再譲渡



一護が死神の力を失いルキアと別れた破面篇最終話の次の回から始まった死神代行消失篇。


作中では約17ヶ月も経っていますが、その消失篇1話目から姿の見えないルキアの存在を一護の側に何度もちらつかせ、満を持してBLEACH連載10周年記念のタイミングで1話「Death & Strawberry」と重なるようにルキアが再登場して一護と再会し、死神能力を再譲渡して彼の絶望を一瞬で払拭させ前進させる一連の熱い展開は、紛れも無く特別描写だと思いますし、ルキアが一護にとって特別な存在として描かれていることを改めて感じられて凄く嬉しいです。